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2003. 3. 6 Up Dated.
−2003年問題とは−  

2003年問題の論点

2003年の特徴として、
  • 東京都心部での新規供給が中心になる。
  • 延床面積1万坪以上の大規模ビルが中心になる。
これら2点が過去の供給に比べると際立っています。
その一方で、
  • オフィスビル需要が低迷している。
  • 空室率が2001年より少しずつ上昇し5%に近づいている。
という弱含みの市場の中での大量供給が何をもたらすかという点が、2003年問題の論点です。


2003年問題の余波

既に地方都市の空室率は、大阪が10%弱まで上昇しており、その他の主要都市でも6%〜12%台と悪化しています。
オフィスビル市場の最後の砦であった東京も、平均が7%を超える空室率によって、個別ビルごとの稼働率により大きな偏差が生じると考えられます。

もう少し具体的に説明すると・・・

平均空室率というのは単純平均であって、必ずしも平均値近くに分布していることを示すわけではありません。
空室率の5%超が常態化することで、各ビルのテナント誘致合戦が本格化して、ビルごとの優勝劣敗が明瞭になり、各ビルの空室率偏差が大きくなるということです。
東京での2003年問題も、ドミノ倒しが予想されていて「大規模ビル→中規模ビル→小規模ビル」へと影響が波及し、結局は競争力の弱い小規模ビルが最も大きな影響を受けると考えられています。

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