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−REITの最新事情−    
  
既存銘柄の姿勢

既存銘柄は、今回のイベントを興味深く見ているようですし、自分達の位置に対する影響を測っていると思います。
REITのトップグループにいるNBF、JREは、新興2銘柄が自分達に迫る内容を持っているかどうか気にしていると思います。 特に、GORの組成資産を見ると、規模こそ小さいものの、NBFと似た方向にありますので、今後、優良資産の取得に拍車が掛かるとも言えます。
JRFは、TRIという商業施設を組み込んだ銘柄の登場には歓迎する気持があるものの、やはりライバルという意識もあると思います。 GORについては、同系列であって、しかも、オフィスビル主体のファンドですので、ライバルという意識は弱いと思いますし、天王洲の物件(スフィアタワー天王洲)は三菱商事が開発した物件ですので、近親関係と言えるかもしれません。
JPRは、第2グループからトップグループへの進出を図っている時に、TRIとGORが参入してきたことに刺激を受けていると思います。 特に、同じ不動産系のTRIは、JPRと同じく、オフィスビル+商業施設という資産構成を持っていますので、まさにライバルになると思われます。 現時点では、実績を積んだJPRに利がありますが、今後の展開によっては脅かす存在になるかもしれません。
PICは、元々、REITのトップという野心は無さそうですので、自分の位置が定位置化することを心配していると思います。 レジデンシャルファンドという特徴は、PICだけと言っても過言ではありませんが、市場へ伝わり難い内容なので、情報発信能力を高めなければ、REITの最後尾という位置に甘んじる危険性もあります。何とか巻き返しをと思っているでしょうが、今回のイベント後にNBF、JREの増資があるかもしれませんので、迂闊には動けないというのが本音かもしれません。

以上のように、REITも刺激的な市場になりつつありますが、優勝劣敗を決めるのは、もちろん投資家の動向ですので、これらのイベントが続くこの機会に、是非主体的に考えて必要な情報を収集して、適切な判断をして欲しいと思います。 市場を育てるのは、投資家の意識次第とも言えますので、特に、機関投資家や大口投資家は、横並び意識やインサイダー的な情報による投資利益確保という従来の投資態様を脱却して、健全な市場育成に向けて積極的な発言をして欲しいと願っています。
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