トップ
−不動産投資とは何か(その2)−

投資家の留意点

  • 設定賃料の妥当性と継続実現性のチェック
  • 建物経年劣化度の判断(建物のスペック・仕様及び完成後の建物管理体制等によるチェック)
  • 立地の将来性の見通し
  • 将来の売却想定価格のチェック
投資金額が比較的小さいワンルームマンションといえども、やはりこのように専門的知識が必要となります。
また、ワンルームマンションでは低利の住宅ローンが使えないケースも多く、実際に投資事業としてシュミレーションをすると不利な面もあります。

最近の供給サイドの傾向

従来型の不動産投資の考え方から脱却できない分譲業者は、徐々に市場からの撤退を余儀なくされていますが、それに代わって、従来ワンルームマンションには進出しなかった大手不動産会社の参入が始まっています。 もちろん、大手不動産会社であっても、投資家側の留意点は同じですが、投資家のリターンを厳密にとらえて、期待実現性を大きくするしくみや事業の質の向上を前提にして取り組んでいるようです。

元々、大手不動産会社がワンルームマンションに積極的でなかった理由は、前述の通り、不動産開発事業が実需要を前提にしていたことと、ワンルームマンションの将来の資産価値減少幅が大き過ぎるという懸念があったことに因ります。
しかしながら、今日の日本の住宅事情を見ると、既に世帯数を住戸数が上回っていますので、実需要が鈍化していて、従来型の実需要中心とした不動産開発事業の成長性が弱まっています。
また、都市の単身世帯の増加と小家族化の進行により、需要側での住宅の広さへの欲求が一段落して、生活環境重視に代わりつつあるということも挙げられます。

実際、ワンルームマンション市場を見ると、2002年に首都圏で供給されたワンルームマンションは6,000戸を超えており、供給過剰による販売競争が激化していてかなり強引な販売促進を行っている業者も目に付きますし、完成在庫も増えてきています。
元々、実物不動産投資は不動産の専門家であっても難しい投資ですので、ワンルームマンションといえども、安易に手を出すものではありません。
結論的に言えば、不動産を吟味出来る能力と商機を的確にとらえられる方のみの事業とも言えるのです。

<< 戻る

その3へ >>