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2005. 2. 3.Up Dated.
今年の新規銘柄について
  
認可官庁の金融庁が昨年の強面から変身したようで、今年は数多くの投資法人が生まれると予想されています。
一方、大口投資家は既に選別投資に入っていますから、仮に次々と上場銘柄が登場したとしてもかつてのような積極的投資姿勢を示さない可能性があります。
確かに、現在の収益用不動産の取得競争等から見ると、これからの上場組は既存銘柄に比べれば劣勢は否めません。
オフィスビルの大型や築浅物件の取得では、NBF、GOR、NOFと言ったオフィスビル専門銘柄に対抗するには力不足でしょうし、中型ビルでは、JRE、JPRを初めとした多くの銘柄がしのぎを削っていますから、この中に割り込んでいくのも大変です。
商業施設には、JRFを筆頭として、JPR、OJR、TRI、UUR、MTRが取得競争を繰り広げていますから、元々数の少ない商業施設を新興組が手に入れられる機会は減ります。
残る可能性は、レジデンシャルですが、賃貸マンションは物件規模が小さく、多くの私募ファンドと競合しますから、不動産市場からの調達では投資市場が要求する利回りと質を充たせません。
そのため、既存のレジデンシャル銘柄は、競って開発型取得を活発化させていますが、上場前に開発型に手を出す訳にはいきませんから、新興組はこの面でも不利です。
こうなれば、新興組は用途を限定せずに、どの用途の不動産も集めなくては組成が出来ませんから、総合型という選択に向います。
但し、既存銘柄が保有していない用途にまで手を出すのは冒険ですから、投資対象範囲を大きくするのには逡巡するでしょう。
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