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2004.12.16.Up Dated.
公募型不動産ファンド
  
最近、公募型不動産ファンドの広告や案内を目にする機会が増えました。
週刊誌等もこれらを取り上げるようになってきて、個人への投資商品として推奨する時もあります。
一方、不動産証券化協会のHPを見ると、「REITの類似商品への注意」という案内がわざわざ掲載されるなど、JREITの認知度の向上を利用した、便乗商法も出ているようです。
商法上の匿名組合を使った出資とJREIT投資の違いを説明しても一般には分かり難いですが、投資家にとって重要な点は、出資証券の流動性の差です。
JREITは、東証の不動産投資信託市場で日々売買され、株価が明確になっていますし、換金しようとすれば即日出来ます。
この特徴を持っている不動産投資はJREITだけですが、中には、投資家に誤認させるような説明している不動産ファンドもあるようです。
このコラムをご覧の方は、そんなことは先刻承知だと思いますが、敢えて取り上げたのは、来年は更に公募型の不動産ファンドが増えそうだからです。
JREITが一般に普及すればする程、これに便乗する不動産ファンドが増えるのは避けられないとも言えます。
逆に、ファンド側から見ればJREITへ出るのは簡単ではありませんから、もっと簡単な匿名組合出資型で投資を募る方式に魅力を感じるのは当然かもしれません。
更に、もう少し広い視野で見れば、JREIT以外の投資商品はメリットが小さいということだけを言っていては、不動産ファンドビジネスの広がりもありませんので、お互いが棲み分けられるような工夫も必要だと思います。
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