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2004.12. 2.Up Dated.
ファンドバブルについて
  
ファンドバブルという言葉は、昨年より頻繁に聞くようになり、今年に入ってからは不動産業界関係者の間でも「一体何時まで続くのか?」という声が出ています。
日経ビジネスの今週号でも取り上げられましたので、JREIT投資家にとっては気になる点だと思います。
私は、REITの物件追加取得をウオッチしていますが、最近の取得キャップレートを見ていると、確かに低下傾向になっていますし、鑑定価格以上での取得も増えています。
では、REITがファンドバブルに浸かっているのかというと全てがそうだとは言えません。
REITの仕組みを考えると、上場後に市場評価を上げること(株価が上がる)によって、投資家が求める配当率が下がれば、より高値で不動産を取得することが出来るという循環を使うことは予定の行動です。
例えば、市場が要求する利回りが6%だとすれば、いくら50〜60%程度のレバレッジを利かせても、大手町・丸の内地区のAクラスビルは取得出来ません。
現在のようにJREITに対する要求利回りが3%台になったことで、一等地のAクラスビルが取得出来るようになったとも言えます。
今のJREITの状態であれば、仮に、丸ビルであっても買えるレベルまで要求利回りが下がっているとも言えるのです。(実際には買えないと思いますけど)
問題は、投資家の要求利回り低下の恩恵を利用して、投資法人がどういう不動産に投資するかなのです。
REITは投資家利益を第一に考えて資産運用することが義務付けられている投資スキームですから、本来であれば、従来では買えなかった優良な不動産を購入するべきなのです。また、別の見方をすれば、株価の高い銘柄こそ、より優良な不動産を購入して然るべきなのです。
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