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−J-REIT株価推移をどう見るか(その6)−    
  
JPR/8955
株価とNAVの乖離率が29.62%、予想配当率4.58%で、長期国債とのリスク・スプレッドは約4.2%と、JRFと同じ傾向を示しています。 JPRは1口20万円台ということで、株価だけで単純には比較できませんが、内容的にはJREに近づいています。
新規上場時の公募価格を200千円/口と保守的な価格設定をしたこともあって、上場後は常に公募価格を上回り、投資家にとっては信頼感がある銘柄という評価だと思います。
ファンド側もしばらくは現状の株価程度で安定して欲しいと望んでいるようですが、こちらもNBFと同じく増資タイミングを図る時期に来ていると思います。次期予想分配金も保守的な数字で発表していますし、最近相次いで満室稼動の商業施設2物件を取得したことを考えると、増資も視野に入っているものと推察できます。
資産内容も、オフィスビルと商業施設混合型という性格を強めていて、6銘柄の中では独自路線を敷いています。
投資家から見ると、JPRの方向性が少しずつ変化していくのではという懸念を抱くかもしれませんが、ファンド側は現状の好評価に満足せず更に上を目指している感があります。
従って、今後の評価はより内容を吟味していく必要がありますが、投資家に対する情報開示と説明責任についても注目する必要があります。
ファンドが標榜していた個人投資家重視という姿勢がどこまで徹底できるのか、自らの特徴や路線について投資家にどのように訴えていくのかによって、このファンドの評価が変わると考えられます。 仮に、特段の工夫がなく増資を実施したり、運用体制も従来のままであれば、評価は現状程度が上限ではないかと思いますが、自らのポリシーに沿ってアイデンティティを発揮すれば、30万円台に突入する可能性も秘めています。
この意味でも投資家は、今一番注目すべき銘柄だと思いますので、改めて詳細なレポートを発表したいと考えています。

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