トップ
2004.10.21.Up Dated.
保有物件のリニュアルについて
  
REITの保有する資産のリニュアル工事については、従来あまり取り上げられることがありませんでしたが、資産の長期保有によるインカムゲイン目的とし、資産価値の最大化を追求するREITの仕組みを考えれば、もう少し注目されても良いと思います。
REITで最初に大規模なリニュアル工事を行なったのは、日本ビルファンド投資法人の「芝NBFタワー」ですが、テナントの抜けた機会に1階エントランスロビーの改装から始まりました。
このビルは、従来、1階の導線に不自然さがあり、照明も暗い等の気になる点がいくつかありましが、思い切ったリニュアル工事により1階ロビーが生まれ変わりました。
芝NBFタワーの立地はオフィスビルとしては競争力が高い場所だとは言えませんが、リニュアル工事により欠点を少なくすることで、稼働率を回復させた例と言えます。
オリックス不動産投資法人の「ランディック赤坂2」のリニュアル工事も成功例の一つです。
このビルの最初の印象は悪く、外装に汚れも目立っていて、REITの保有するビルとしてはやや疑問の付く物件でした。資産運用会社も同様の思いがあったようで、昨年、テナントが抜けた機会に大規模なリニュアル工事を行ないました。
私はリニュアル後にこのビルを見に行きましたが、目指すビルが分らない程の変貌ぶりに驚きました。
1階ロビーと導線が劇的に改良されていて、外壁も光触媒を利用した外装材に変更される等、見た目とスペックが大幅に向上しました。
リニュアル後は賃料水準も上昇し満室稼働になる等、直ぐに、効果が現れたようですが、このビルの立地(赤坂でも外れになる)を考えれば大成功と言える例です。
次へ >>