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2004. 7.15.Up Dated.
成長型REIT
  
大証に上場した東京グロースリート投資法人は、保有資産の売却によりFFO(当期利益+当期減価償却費)を増加させようとしているJREITでは初めての成長型REITと言えます。
従来のJREIT銘柄は、原則として保有資産を長期保有し、FFOは、専ら、賃料等からの収益によって捻出されます。
先般、日本ビルファンド投資法人が行った資産組替による売却益によるFFOの増加も、定常的な手法ではなく、飽くまでも必要に応じてのスポット的な動きです。
一方、東京グロースリートは賃料収益によるだけでなく、物件売却益によってFFOを増加させるという手法を定常的に行うことを表明しています。
このようなREITでは、投資家は賃料収入等による配当金よりは、物件売却益による配当金を重視して投資を行いますので、株価も物件売却益による配当金増加期待を織り込んで動くことになります。
以上が成長型REITの原則ですが、東京グロースリートの上場後の動きを追ってみると、
・公募価格:     395,000円/口
・上場来最高値:  401,000円/口
・上場来最安値:  346,000円/口
・7/9の終値:     352,000円/口
となっています。
投資法人が発表している予想配当金は、8,817円/口となっていて、年換算で4.5%前後となりますが、この数字には物件売却益は含まれてはいません。
従って、現状で見る限り市場は、東京グロースリートを成長型REITとして見ていないと言えます。
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