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日本ビルファンド投資法人の増資について
  
NBFの資産運用会社では、公募価格については、後々も気にしているようですから、恐らく、今回増資時の公募価格に対する利回りを意識しながらの運用を続けると思います。
その意味では、配当金期待の長期ホルダーにとっては魅力的な増資かも知れません。
但し、NBFの投資主構成は、金融機関等の比率が57%(第5期末の数字)に達していて、個人投資家は13%にしか過ぎません。
恐らく、今回の増資でも大口投資家の需要が強いでしょうから、この数字は縮まらないと思います。
投資主構成が偏ったままでの時価総額の増大は、別の意味での投資リスクが増えますし、NBFの場合、オリジネーターとの強固なコラボレーションを前提にして投資を行っていますので、利益相反に対する懸念が常に付きまといます。
オリジネーターとの関係取引が客観的にみて合理的であるという判断は、銘柄側のみで行っていて、その検討経緯等は明らかにされません。
本来は、この状態で利益相反がないと主張することは理屈が立ちません。
オリジネーターとの取引に第3者の評価が介入するのは、避けたいという気持は分かりますが、REITの本来の形を考えれば、自分達の思惑ばかりを優先するのは許されません。
NBFは最大のREITですし、優良銘柄を目指しているならば、利益相反に対する実質的チェック機能の仕組みを作り、積極的に投資家の判断に供するという姿勢が望まれます。
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