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2004. 5.27.Up Dated.
REITの不動産取引
  
住宅新報社の調査によると、2003年度のREIT関連取引額が1兆442億円になったと発表されました。(2004年6月1日号)
2003年度に上場したTRI、GOR、NOF、UUR、NRIの5銘柄の不動産取得も加わって1兆円を突破しましたが、新規上場銘柄がなくても各銘柄の取得予定額を合算すると、年間5,000億円を超える不動産取引が発生すると考えられます。
し、REITの取引には一般の不動産業者が関与することは少なく、不動産業界全体で見ると取引額の割には波及効果が少ないのが実状です。それでも、今後もREIT関連の取引は活発化するでしょうし、取引金額もしばらくは増加傾向にありますから、不動産取引全体に対する影響力は、ますます強まっていきます。
その上、物件の増加と伴にPM業務も発生しますし、賃貸斡旋業務も増えると考えられますので、REIT関連市場は不動産市場の中で比重が増していきます。
この結果、REITと不動産市場との関連が深まっていきますので、REITの見方にも不動産市場の動向を加えなくてはなりません。
本来、REITは不動産市場との相関が強い商品だと言われていますが、不動産市場の動きが見え難い点と、客観データが少ないことで従来のREIT評価にはそのウエイトが小さくなっているのが現実です。
REIT投資家にとって、不動産市場の動向を詳しく知る術はほとんどありませんし、まして、個別物件に対する影響となるとブラインド状態だとも言えます。
REITを販売する証券会社等も不動産は専門外ですから、個別銘柄が保有している不動産の質を顧客に説明するのは難しいと考えられます。
特に、住宅系REITが増えてくると、オフィスビルのようなマクロデータもありませんから、ますます説明が困難になります。
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