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REIT雑感
  
賃貸市場の話
オフィスマーケットについてはしばらく軟調が続くと予想しているところが多く、現行テナントとの契約更改を前提にしたテナント戦略を持っているところがほとんどです。特に、中規模ビル以下の物件を保有している銘柄では、現行テナントの動向が最大の関心事で、AMとPMに対する負荷が大きくなっています。

金利の話
時期は別としても、今後の金利に対する上昇懸念は何処も抱いています。財務戦略は理屈と現実とは必ずしも一致しませんし、相手(金融機関)のある事ですので、直ぐに手を打てる訳ではありませんから、思うようには進まないのが現実のようです。

資産規模の話
市場からの圧力によって無闇に資産規模を拡大するのはどうかという意見が多いです。 不動産を数多く取得するには、それだけ選定基準を下げる必要がありますから、本来であれば納得出来る物件だけをじっくりと待って取得するという考え方を取りたいところが多いようです。大規模ファンドとなるには2,000億円以上の資産規模は必要ですが、この規模を優良な資産だけで構成するのは至難の技なので、出来れば1,500億円前後で安定させたいという考えの銘柄もいくつかあります。

以上のように、資産運用会社はプロとして色々と考えていますが、「何が投資家にとって必要なのか」という点と、「現在の市場評価と無言の圧力」が一致していないという矛盾も感じているようです。 JREITが出来てからまだ3年も経っていないことを考えれば、仕方のない面もありますが、全体として見れば、まずは市場側と称する人たちのレベルアップが必要なのではないかと感じています。
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