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2003. 4. 3. Up Dated. |
−所有と経営を分離する− |
不動産運用の専門家をパートナーに
不動産の所有と経営(運用)が一体となっていたのは、不動産を所有することで時間の経過を待ち、土地の値上り益を得ることで、運用費用をはるかに上回るキャピタルゲインを享受できたからです。 過去、地価は多少の上下はあったものの常に上昇基調にあり、オフィス需要も旺盛であったため、貸しビル業は立地さえ吟味すれば比較的安定した事業でした。 このような環境下では、資産運用を他人に任せるという発想はなく、単に物件管理業務のみを外注するという姿勢が一般的でした。 また不動産業界でも、資産運用業という明確な業態は存在せず、等価交換事業による土地所有者持分のサブリース業などが展開されているに過ぎませんでした。 ところが、最近の不動産証券化の流れによって、資産運用を専門に行う業態が登場してきました。 その最たるものは、J-REITファンドの資産運用会社ですが、他にも私募の不動産証券化物件を扱う独立系業者も台頭しつつあります。 これらの資産運用会社は、少人数で資産の効率的運用を図る専門家集団であり、不動産の経験をベースにした人材が登用されています。更に、資産運用会社の傘下でテナント管理業務等を行うプロパティ・マネジメント業という新しい職種も登場してきています。 彼らは、不動産所有者から資産の運用管理業務を受託するフィービジネス(専門的技術を提供して手数料を得るビジネス)を展開しており、不動産業の新しい業態として注目されています。 フィー・ビジネスでは、多くの不動産を扱うことにより、更にノウハウが蓄積されて、より専門技術が磨かれていきますので、運用能力ではビルオーナーを凌ぎます。 これからの貸しビル業にとって、彼ら資産運用集団との競争を意識するだけでなく、専門的ノウハウを活用することも検討する必要があります。 |
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