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2004. 4. 1.Up Dated.
J-REITの銘柄評価
  
ここのところ、JREITがさらに熱を帯びているようで、大きなキャピタルゲインを得た投資家も多いと思いますが、反面、高騰し過ぎて不安の方も居ると思います。
私も仕事柄、株価の推移はチェックしていますが、各銘柄の株価の動きを見ながら「何故だろう?」と疑問もありました。
ところが、最近蓄積したデータを使って、いくつかの分析を行ったところ、株価の値動きの理由の一端が分かるような結果が出ました。
分析した内容は、過去の決算データとバランスシートですが、私の分析では、決算データが綺麗なトレンドを描いている銘柄の株価が高いこと、そして、バランスシートの右側の「資本の部」の内容が優れていることが評価を高くしているのではないかと感じました。
これらは、何れも机状で行える分析ですし、あまり難しい内容でもありませんから、取り組みやすい面があります。
もちろん、これらの机状分析が間違っているという訳ではありませんが、JREITを不動産投資として考えれば、バランスシートの左側の「資産の部」の分析も重要です。
従来の不動産投資では、資産価値の値上りを前提としていましたから、どのような資金を調達するかはあまり考慮されず、金利を上回る地価上昇さえあれば、結果OKとなっていました。
それに比べれば、資本の部を吟味するのは適切だと思いますが、それには資産の部の精査と一緒でなければ、視点がバランスシートの左側から右側に移っただけになります。
資産の部に計上されている保有物件をいくつかの角度から机状で分析しても、かなり面白い結果が出ますし、さらに、深く解析すれば意外な部分も現れます。
また、計上されている各保有物件を不動産投資の視点で見比べれば、JREIT全保有物件に序列(質的な順序)も作れるとは思いますが、仮にそのようなものが発表されたとすれば、投資家も銘柄側も困惑するかもしれません。
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