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2003.10. 9. Up Dated.
 REITの未竣工物件の取得について
  
最近、相次いでREITが未竣工物件の取得を発表しました。

日本ビルファンド投資法人(NBF)
「地下鉄三田線白金高輪駅前の再開発事業による超高層オフィスビル」
建物竣工: 平成17年11月末
物件取得: 平成18年3月末
取得予定価格: 276億〜310億円
 
ジャパンリアルエステイト投資法人(JRE)
「代々木1丁目ビル」(オフィスビル)
建物竣工: 平成15年10月
物件取得: 平成16年4月
取得予定価格: 87億円
 
プレミア投資法人(PIC)
「日本茅場町レジデンス」(ワンルームマンション)
建物竣工: 平成16年3月
物件取得: 平成16年3月
取得予定価格: 24.3億円

この他にも、NBFが昨年の12月に札幌駅北口の「札幌エルプラザ」(平成15年3月竣工、平成15年11月取得予定)の開発型案件の取得を発表しています。

このように未竣工物件の取得が活発化してきた背景には、REITの物件取得に対する積極性と、物件取得競争の激化が挙げられます。
最近では、REITの数も増えてきて、REIT間での物件取得競争もありますし、更に、私募ファンドや外資、一般事業法人も加わりオフィスビル等の不動産の奪い合いという状態にもなっています。もちろん、以前のファンドバブルとは違って、築浅の優良物件に人気が集中しており、物件価格も20〜50億円程度の中規模物件の人気が高くなっています。 このクラスの物件のニーズは強く、REITの提示する価格ではなかなか取得できないというのが現実です。このため、REITとしては開発リスクのある未竣工物件もターゲットにしなければ、物件取得が進まなくなっています。
今回の、NBFとPICの開発型案件の取得は、まさに、このような状勢を踏まえた中での物件取得だと考えられます。(JREの取得は、竣工間近の1社テナントのオフィスビルで、開発型案件としてのリスクは小さい。)
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