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2003. 2.27 Up Dated.
−プロパティ・マネジメント(PM)とは  その2−  

プロパティ・マネジメント会社の現状は?

外資系などからまとめてPM業務を受注しているケースが一般的ですが、前述したように、報酬が低くてPM業務単独ではペイラインに達していないところが多いようです。
最近では、大手不動産会社の参入も始まっていて、PM報酬と受託業務内容によって選別する方向が出始めています。 しかし低い報酬のため、実際のPM業務をビルメンテナンス業者に委ねてしまう例もあって、現在はまさに揺籃期の状態です。
地方展開を行っているJ-REITファンドでは、地方都市でのPM業者の起用に苦労しているケースもあって、需要と供給のミスマッチもあります。
また、中小規模のオフィスビルでは、オーナーの運用能力に限度があるので、コンサルタントも含めたPM業者への潜在的ニーズがありますが、単体不動産では報酬額が少ないため、既存のPM会社が積極的になれないという事情もあります。



不動産運用業としてのプロパティ・マネジメントの将来性は?

不動産運用業務の要は、アセット・マネジメントとプロパティ・マネジメントですが、前者のアセット・マネジメントはカバーしなくてはならない範囲も広く、かつ高度な業務内容になりますので、現状でも専門業者は少ないですし、今後もそれ程数は増えないであろうと予想されます。
その点、PM業務の方が比較的限定された業務範囲で、しかも従来業務の延長線上で考えられますので、進出しやすい分野です。
個人所有のオフィスビルでは、PM業者へ一部のAM業務も含めて委託した方が効率がよいと思われますので、徐々に活発化していくと考えています。
特に、2003年問題は東京のオフィスビル市場に変化をもたらしますし、また過去の不動産証券化物件の償還とも重なり、大きな転換期を迎えると予測されます。
このような時期に、時代の流れを読み、的確に対応していくことによって、PM業が大きく育つ可能性を秘めていますので、多くの関連企業にとってビジネスチャンスがあると言えます。
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