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2003. 9. 4. Up Dated.
−REITの最新事情−    
  
この8月から9月にかけては、かつてない程REITの動きが活発化しています。 このコラムでも何度か取り上げましたが、
  • オリックス不動産投資法人(OJR)の増資
    (増資額250億円、払込日9/18)
  • 東急リアル・エステート投資法人(TRI)の上場
    (公募価額365億円、上場日9/10)
  • グローバル・ワン投資法人(GOR)の上場
    (公募価額240億円、上場日9/25)
と3つ巴とも言える資金調達ラッシュになりました。
こうなると、ファンド側も機関投資家や大口投資家を積極的に回り、自己アピールに懸命になりますが、3つもREITの公募が重なると、機関投資家等も簡単には引受に応じなくなるかもしれません。従って、主幹事証券会社の営業活動にも熱が入って来ていると思われますし、それぞれの資産運用会社もロードショーと呼ばれる説明活動に飛び回ることになります。
REITの増資も上場も公募により調達されますが、公募価格の決定は、投資法人、引受証券会社と大口投資家の思惑によって決まりますが、その根拠は今一つ明確ではありません。 今回の3件の公募価格も、東急は530千円/口、グローバル・ワンは500千円/口、オリックスは500千円/口と予想されますが、この価格はどのようにして決められるのかはっきりしません。 増資の場合は一定期間内の市場価格に0.9〜1.0を掛けて公募価格を算出しますが、基準となる市場価格形成に引受証券会社等が関与しますので、必ずしも客観的だとは言えません。但し、今回のイベントについては、各資産運用会社の思惑とライバル意識が強く出ていますので、 見方を代えて、3社の競争として捉えるとより興味が湧くと思います。
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