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−J-REITの資産運用会社の課題−    
  
新しい業種としての有望性
ファンドの資産運用会社では、不動産証券が分かる人材、不動産業務の経験者を中心にしてAM業務を行える人材を探していますが、その数の少なさに頭を悩ませています。 これは、前述したように、従来不動産の運用という考え方が乏しかったことで、人材が育っていないためです。
この意味でも、AM業務は若い方たちにとって挑戦しがいのある職種だと思います。 もちろん、AM業務を曲がりなりにも行えるまでになるには時間を要しますが、一度ノウハウを身に付ければ貴重な人材となりますし、専門職種としての待遇を受けられる可能性もあります。 また、将来的にもAM業務をこなせる人材がそう多くは出ないと考えられますので、今から挑戦すれば、可能性は大きく広がります。
但し、現在は、AM業務の人材育成のマニュアルや教育プログラムが存在しませんので、自らで勉強しなくてはならないのが難点です。 AM業務を真正面から捉えると、必要な知識が多く、また、不動産を体系的に理解する必要もありますので、これでは時間が掛かりますし、途中で頓挫する人も多くなってしまいます。
資産運用業務は学びて思う
資産運用業務を覚えようとするには、まず、いきなり専門知識を読むことが早道です。 もちろん、最初は意味すら分からない場合が多いと思いますが、繰り返し読んでいる内に、少しずつ繋がっていくはずです。 そして、自分の頭で考えてみるという習慣を身に付ければ、徐々に資産運用に必要な知識が蓄積されていきます。
これとは逆に、不動産入門編とか不動産知識の基礎という所から入り、不動産証券を勉強するという方法もありますが、これは、遠すぎてなかなか物にはなりません。
例えば、「REIT DATAサイト」のTOPベ−ジに掲載されている内容は誰でもご覧になれますので、初心者の方には難しいとは思いますが、何度も読むうちには部分的に理解できるのではと思っています。
資産運用業務の人材募集
現在は、大々的に人材募集している資産運用会社はありませんが、一部のJREITの資産運用会社もプロパー社員を採用し始めていますし、これからもJREITに参入するファンドが増えていきますので、人材ニーズは益々高まります。
一方、不動産業界の実態を見ると、出会い頭で仕事をするという習慣が身に付き過ぎている人が多く、資産運用業務には向かないという面がありますので、従来の不動産業務に染まっていない人の方が向いているとも言えます。 資産運用会社では、2003年問題への対応を終えた段階で本格的な体制整備を行ってくると考えられますので、志望する人は今から勉強しておくのが良いと思います。

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