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2005. 6.16.Up Dated.
角を矯(た)めて牛を殺す
  
「福岡リート投資法人」の公募価格が880千円/口に決まりました。
ブック・ビルディングの仮条件830〜880千円の上限価格で公募価格が決定されるのは最近の傾向ですが、引受証券会社はこの投資口価格をどのように投資家に説明しているのか大変興味があります。
「福岡リート投資法人」の引受証券会社は、主幹事が日興シティグループ証券・三菱証券で、その他に大和証券SMBC、野村證券、前田証券、リーマン・ブラザーズ証券、ドイツ証券という構成になっています。
日興シティグループ証券から野村證券までの4証券会社はJREITでは常連の引受証券会社ですので、他銘柄との比較で「福岡リート投資法人」の投資口価格を説明するのが難しいのでは思います。
例えば、日興シティグループ証券は、「ジャパンリアルエステイト投資法人」と「日本リテールファンド投資法人」の主幹事証券会社ですが、「福岡リート投資法人」がこの先発2銘柄並の質を備えているという説明をするのでしょうか。
又、野村證券が「福岡リート投資法人」を「野村不動産オフィスファンド投資法人」より質の高い銘柄だとして投資家に販売するのかなとも思います。
恐らく、本音ではそうは思っていないでしょうし、又、そのような説明を投資家にあからさまに行えば、既存銘柄も黙っていないと思います。
余計な心配ですが、各証券会社のアナリストの方は、今回は非常に苦しい説明を余儀なくされるのではないかと思います。
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