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J-REIT成長の裏側
  
また、JREITの買い主体として、ファンド・オブ・ファンズ等の投資信託が台頭してきていて、既に、かつての買い主体であった金融機関を超える勢いを見せています。
これらのファンド・オブ・ファンズは、個人投資家等を引き込んで設定金額の規模を膨張させてきていますが、買い主体としての銘柄チェック機能は余り働いていないのが実状です。
このような最近の情勢を見ると、不動産業者に金融と証券が絡んで異常な世界に突入した不動産バブルに近いものがあります。
バブル期と今日では不動産価値に対する見方が異なっているので、青天井で不動産価格が高騰することはなさそうですし、又、価格の高騰は特定地域に限定されてはいますが、このコラムでも触れたように福岡リート投資法人がJREITを使って九州にも東京の過熱を導入しようとしている節があります。
この投資法人のオリジネーターには九州電力や西部瓦斯等の基幹産業も加わっていて、このような企業まで参加してくるのはバブル最終期の状態と同じです。

JREITが自由な市場であるべきだという理念は必要ですが、冒頭に申し上げたように不動産業者や擬似不動産業者が跳梁跋扈するようになれば話は別です。
新興市場であるJREITでは市場ガバナンス機能も弱く、投資家サイドに立つアナリストも少ない。
このような脆弱性を付いて侵入してくるのはコンピューターウィルスと同じであり、「トロイの木馬」型でJREITに進出してくる事もあり得ます。
ウィルス対策ソフトもなく膨張を続けるシステムのリスクはITの世界では極大であるという事を、JREIT関係者は肝に銘ずべきだと言えます。
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