トップ
有価証券投資の誤解(福岡リート投資法人の公募手法について)
 
[投資家から見たこの手法の問題点]
  
上のモデル図から分かるように、JREITは不動産投資にも拘わらず、有価証券に変換することだけで短期間に不動産価値を上昇させることが出来ますが、一般投資家から見れば、100の価値の不動産を142で投資させられることになります。
換言すれば、不動産を不動産市場から資本市場に移すだけで価値を上昇させるという方法に対する合理的反発なのです。
不動産価値の上昇にはそれなりの理由と客観的事由が必要ですが、この手法ではそれがありません。
JREITの黎明期では、JREITという仕組みに詳しい方達が参加していましたので、この手法に対する合理的判断が行われましたが、現在のJREITには多くの投資家が参加してきたことで判断の視点が弱まっています。
本来、JREITとは不動産への共同投資の仕組みですので、投資価値は対象となる不動産の価値に依存しますから、不動産価値の合理的説明が必要なのです。
東証も、投資口の売出は一般投資家の利益を損なうとして売出口規制を行いましたが、売出規制期間を6ヶ月とした事で、「福岡リート投資法人」は6ヶ月以上前にオリジネーターへ第3者割当を行い、規制をクリアしています。
東証の規制期間の考え方は株式に準拠したようですが、JREITで不動産価値の上昇させる成長シナリオを描くには、もう少し長い期間が必要です。
資産運用によって不動産価値の上昇をもたらすという考え方に立てば、最低でも2年間という期間は必要ですので、供給側と需要側の公平性を確保するには2年間の売出規制期間が妥当です。
今回の「福岡リート投資法人」のIPOによってJREIT市場が混乱する可能性もありますので、東証がいち早く規制を見直して投資家利益を守ることを考えて欲しいと願っています。
<< 戻る