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2005. 4.21.Up Dated.
REITの外部成長
  
JREITの決算説明会に出ると、毎回質問が出るのは外部成長についての見込みについてです。
判で押したように、どの程度の外部成長が期待出来るのかという趣旨の質問が証券アナリストから発せられます。
何故、外部成長の見通しを聞くのかは、証券アナリストの方に聞かなくては分かりませんが、投資家から見れば、外部成長よりは、配当金の見込みと安定度の方が気になるのではと思います。
JREIT投資家は、配当率の高さと元本の安定度の魅力で投資を行っていると思いますので、出資口の保有を続けるか否かは、将来の配当金の確実度と株価の安定度に掛かっていると言えます。
JREIT投資を安定度で見た場合、銘柄側がファンドバブルで価格が高騰している時に物件を買って外部成長を図れば、当然ながら全体の収益利回りを下げる事になり、その結果として配当金は減額方向に向かいます。
配当金を下げても余りある程のポートフォリオの質の改善が図られるならば、中長期的に見て頷ける場合もありますが、不動産市場から既存物件を取得競争で獲得するのであれば、単に、資産規模が積み上げる程度の効果しかありません。
資産規模の膨張によって、個々の保有物件のリスクを無視出来るようになるには1兆円規模は必要となりますので、数千億円程度で投資リスクを軽減出来たとは言えません。
それでも1,500億円の資産規模の銘柄に、2,000億円に達するのは何時頃かと質問します。
2,000億円になると何か投資家にメリットがあるのであれば、この質問も分かりますが、保有物件全体の平均パフォーマンスを下げるような方向を促す事になる外部成長を要求するのは何のためなのかという疑問も生じます。
一方、資産運用会社は資産規模が増加すれば単純に資産運用報酬が増える仕組みになっていますから、これは「渡りに船」の質問とばかりに威勢の良い答えをしているところもあります。
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