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−J-REIT株価推移をどう見るか(その4)−    
  
◇プレミア投資法人(PIC)/8956

2002年9月に上場した最も新しいファンドで、未だ配当実績のない唯一の銘柄です。
オリジネーターは中央三井信託銀行とケン・コーポレーションとなっていて、ケン・コーポレーションは一般には馴染みの薄い企業ですが、賃貸分野では実績のある企業です。
資産内容は、オフィスビルと賃貸住宅の2本立てで構成されていて、首都圏のみを投資地域としています。上場時の公募価格は480千円/口で、その後も大きくは上昇していませんし、配当実績がないことから、JREITの下値を形成しているやや地味な銘柄となっています。
この銘柄は、上場前の助走期間も少なく、上場後も半年程度を経過しただけで、体制整備を行っている段階にあるとも言えますので、市場の評価も明確ではないとも思われます。
尚、賃貸住宅を保有資産に積極的に取り組むという戦略は、安定を求める投資家にとっては歓迎すべき内容です。 但し、賃貸住宅はオフィスビルに比べると運用業務に手間が掛かり、資産の内容も細部まで吟味しなくては、長期的収益見通しがはっきりしませんので、保有資産に対する評価データが必要です。
賃貸市場の需要規模を考えると、住宅はオフィスビルよりは広がりもありますし、立地的な要素も軽減されますが、逆に需要側の目も肥えていますので、現在及び将来の需要に対応できる建物なのか運用体制が充実しているのかという点が重視されます。そのため資産評価もオフィスビルに比べると難しくなりますので、この点の投資家の不安を払拭できるような評価情報の提供が必要なのかもしれません。
株価については、この6月末の決算内容によって多少上昇する可能性もありますが、他の銘柄の動向や今後新規参入してくるファンドとの比較で変動する可能性も否定できませんので、しばらくは様子見ということになると思います。


以上6銘柄の株価推移と特徴についてお話しましたが、投資家にとっては、他にも知りたいことがたくさんあると思います。 例えば、
「ブレイクする可能性のある銘柄は?」
「安定性ではどの銘柄が良いか?」
「短期のキャピタルゲインを狙える銘柄は?」
「今後の配当金の変動可能性は?」
など、投資判断に直結するようなことも知りたいとのではと思いますし、また、各銘柄が保有している資産の安定性や成長性という属性分析も必要かもしれません。 更に、これから上場するであろう新規銘柄の概要や特徴等についてもタイムリーな情報を得たいと考えているとも思います。
投資を行うには、投資対象のある時点での分析評価とその後のモニタリングデータ両方の情報が必要ですが、現時点では、このような投資情報の提供がありません。 一部の機関投資家では、調査機関に依頼してJREIT等の各銘柄の分析資料を入手していますが、大半の投資家にはそのような情報入手手段がありませんので、今後はこちらの姉妹サイトで提供できるよう準備しております。 既に、JREITに投資をしている投資家、これから検討する投資家の方々も含めて、参考となる投資情報の提供は健全な投資市場育成には不可欠です。 その意味でも、こちらのサイトを始め、準備中の姉妹サイトをご活用頂ければと思っています。

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