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REITの個人投資家開拓
  
一方、証券会社等も徐々に個人投資家への売り込みを始めてはいるようですが、支店サイドや担当者レベルになると徹底していません。
私も、昨年に、個人投資家向けセミナーの講師を何回か勤めましたが、某証券会社の支店からは 「JREITをあまり勧めないで下さい」と釘を刺されました。折角の支店のお得意さんに回転売買の少ないJREITに投資資金を回して欲しくないという本音が出たようです。
そんな事から、私も、最近では、個人投資家向けではなく、JREIT関係者向けのセミナーが多くなっていて、個人投資家向けの活動が低下しています。
直近では、JREITの大口投資家である金融機関向けにJREIT銘柄セミナーをして欲しいという依頼が来ており、ますます一般個人投資家へ働きかける機会が減っています。
もっとも、私のセミナーは遠慮のない率直な発言が多いですから、必ずしも、私の活動がバロメーターにはなりませんが、他のJREIT関係の方の活動もあまり聞いていません。
REIT先進国の米国では、個人投資家比率が50%近くあると聞いていますし、個人投資家が入り易いような仕組みも用意されています。
JREITがせいぜい2〜3兆円程度の時価総額しか目標としていないなら仕方ありませんが、 10兆円規模を考えているならば、より多くの個人投資家を開拓し、資本調達コストを下げるような努力が必要です。
最初に登場したNBFとJREは既に2年半の実績を積み、安定した配当も出しているのですから、そろそろ個人投資家にアピールしても良い時期です。
大して要求もしてこない大口投資家の存在に甘えていては、ブルーチップになる資格もありませんし、JREITそのものの信頼性も向上しません。
私はJREIT登場以来、資産運用会社には何度もこのことを言っているのですが、本気で取り組むところは未だありませんので、ブランド力や強力なオリジネーターを持たない銘柄に期待するのが近道なのかとも思っています。
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