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2024. 2.23.Up Dated.
フェイクに包まれている世界

 私達の世界はどのように出来ているのか?という事に関心を持った人も多いと思いますが、これは中々難しく解けにくい問題です。
例えば、私達を取り巻く物質世界は確かに存在していますから、これは虚構とは言えません。
勿論地球も宇宙も存在していますので、映画のマトリツクスのように全てを虚構と捉えてしまうと何が何だか分からなくなってしまいます。
但し、量子力学の世界では全ての物質は素粒子の振動と考えているようですから、突き詰めれば私達が物質と認識している物も素粒子というエネルギーの集合体と見れば、これも虚構とも言えなくはありませんが、このように考えてしまうと混乱してしまいますから、取り敢えず私達が触ったり出来る物は実在していると考えておきます。
冒頭のフェイクに包まれているという意味は、物質世界ではなく、私達の知識や教育で教えられた情報世界の事です。日々メディアで流される情報やSNS等で伝えられる情報によって作られる情報社会の事です。
勿論流される情報の中には事実も含まれていますから、虚々実々というのが正しい認識だと思いますが、個々の情報の真偽は一旦置いておくとして、これらの情報社会は私達を混乱させて、真実に辿り着け難いように構築されているという点では操作されている世界だと言えます。
換言すれば、私達に与えられ知識や情報は、私達をコントロールする目的で構築されているという意味だと言えます。これは中々難しく、科学の世界では事実として扱われている物も多々ありますから、どのように分別していくのかという難しさがあります。
少々乱暴ですが、私達を取り巻く世界を一旦全てフェイクと捉えてスタートして、そこから真実だけを掴まえて再構築していくのが、最も良い方法だと思います。
この時に自分の利害という要素を加えると間違ってしまいそうですから、我から離れて考えていく必要があります。 一般に高等教育を受けている人程難しい課題ですが、この世界では全てを手放してからもう一度0から再構築していくのが近道のようです。
次に、フェイクの情報社会を作っているのは悪か善かという点も気になると思いますが、悪でも善でもないと考えておく方が良さそうです。 善悪だけで判断してしまうと目が曇りますから、自分の価値観や判断基準も手放さないと真実は見えてこないのだろうと思います。
そして私達は、このように難しく判断に迷う時代に生きているという認識を持つ必要があります。何でこんな時代に生まれてきたのかという愚痴や疑問もあると思いますが、これも真実の一つだと考えなくてはなりません。
そして最も重要なのは、この世界のフェイクを見破って真実に少しでも近づけば、素晴らしい世界が待っているということです。もしフェイクに気が付かなければ、再度このような世界に転生するようですし、今生でも気が付くようにと苦痛や苦しみを与えられ続けられるようです。
こう考えると、苦痛や苦しみがある人は気が付くようにと期待されている訳ですから、そんなに悪い状態とは言えません。最悪なのは何も気が付かずに死んでしまう事のようですから、生きている状態は次善だと言えなくはないと思います。


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