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2023.10.27.Up Dated.
株式市場の下落

 先週、米国の債券市場と株式市場の動きの矛盾について言及しましたが、今週に米国の株式市場の相場が下がっています。
今日現在(米国の10/26現在)で、NYダウは32,784.3(前日比▲0.76%)、ナスダック総合12,595.6(同▲1.76%)、S&P500 4137.23(同▲1.48%)と調整基調になっています。
尤も債券市場のマイナス変動に比べれば可愛いものですから、これで株式市場が債券市場の動きにシンクロしたとは言えません。
何しろ米国や欧州では景気後退のサインを示す指標がいくつも出始めていますから、株式市場のこの程度の調整では合理性がありません。
日本の株式市場も米国の動きに連動して下がっていて、日経平均は3万円割れに近づいていますので、週末にどの程度が下がるのか、そして来週は反転するのか、又はこのまま下げ続けるのかというのも一つの注目にはなります。
私はこのような変動を大して気にしなくなっていますが、その理由は私達は蜃気楼を見せられていると思っているからです。蜃気楼ですから実在はしていますが幻のようなものですし、しかもかなりの時間差があって、今見ている蜃気楼は何年も前の実相なのかも知れません。本当の事は既に債券市場も株式市場も崩壊していて、そこに至るまでの過程を私達は見せられているという見方も出来ます。
結果が決まっているのを少しずつ認識していく過程だとも言えますが、何故こんな事が起こっているのかと言えば、それは世の中の実態を私達に理解させるためだと思っています。
勿論人によって見方も違いますし、理解度・認識の方向も異なりますから答え合わせは出来ません。
特段大きな変化はないという認識を持つ人と、多少の調整があったとしてもソフトランディングすると見ている人も居ると思いますが、それらを答え合わせすることは出来ません。どの見方もその人にとっては正しいのですし、他人の見方が自分と違っているといって文句を言う必要もありません。
いや、そんな事では世の中が成り立たなくなるではないかと怒る人も居そうですが、ここは一旦感情的にならずにそれぞれの見方・可能性について客観的に考察する良い機会です。
自分の考察によって得た結論はあなた自身のものですから、他人の見解と違っても構わないと言えます。
こう言うと、社会の崩壊に繋がるような危険な見方だと思うかも知れませんが、それすらも可能性として考察出来るか否かはあなたの器量次第だと言えます。
人にはそれぞれ器量というか器があります。その器に応じて形が決まりますので、自ら器を変化させれば中の形が変わります。いつも決まった器で、変わらない形というのは面白くありませんが、それを安定として捉えて安心する人も居るでしょう。何しろ今は人生で最も刺激的で楽しい時代ですし、これから進んでいく明るい未来が確定していますから、この過程を楽しんでいきたいと思っています。


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