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2023. 2.17.Up Dated.
BRICSの拡大

 BRICSとは、ブラジル、ロシア、インド、中国と南アフリカの5ヶ国の経済連合の名称で、毎年首脳会議が開催されている組織です。
このBRICSへの加盟申請が相次いでおり、アルゼンチン、アルジェリア、サウジアラビア、イラン、インドネシアも参加を希望しています。
これらを人口比で見れば、世界の70%がBRICSに参加することになり、既に世界で最もメジャーな団体となります。
逆に、欧米を中心とした組織は凋落していくことになり、ドルの覇権も終わると言えますが、実はBRICSへの加盟は米国テキサス州も独自に行っていて、日本も既に加盟している可能性すらあります。
このBRICSの加盟申請の大半のニュースは表のメディアでも流されていますから、ご存知の方も多いと思いますが、確実に世界の流れが変化していることが分かります。
この事実を見ても、コロナショック前の世界とは異なっていることが理解できます。
BRICS拡大の大きな側面としては、欧米中心の世界から別の極への移動であり、今まで基軸通貨であったドルが覇権を失うことに繋がります。
では今後の国際決済通貨は何になるのかですが、これは金などの資産担保に裏付けされたゴールドパックと呼ばれる通貨に変わるようです。
ゴールドパック通貨とは、特定の通貨ではなく、各国の通貨がゴールドパックになれば、その通貨での相互決済が行われます。これらのゴールドパック通貨は固定相場で、原則として1対1の価値に変わるRVが実施されるようです。
この為従来の変動相場制で強かったドル、ポンド、ユーロは相対的に価値が切り下がることになり、以前のような価格では輸入が出来ません。
特に石油はドル、ポンド、ユーロで買おうとすればかなり高い価格となってしまいますから、当然これらの通貨を使っている国のエネルギー価格は高騰せざるを得ません。
日本は1ドル=130円程度ですから、円の価値が大きく上昇することで、欧米諸国からの輸入品(主として自動車)はかなり安くなりますが、新価格では欧米の自動車メーカーは利益が出ませんから、何れは消滅してしまう可能性があります。
尤も個々の問題を心配する必要はなく、新たな世界の仕組みの中で再生していくことになりますから、適応力が試されると言えます。
一方、従来の仕組みの中で富を蓄積してきた人々はサバイバルが出来ませんから、自然淘汰されるようになるようです。
簡単に言うと、全てがサバイバルとなりますが、見方を変えると、西欧的にはこれが審判の日だとも考えられますが、何れにしろ審判によって人々がそれぞれ違った方向へ進むことになるようです。
自分は何処に行くのかという不安を感じる人も居ると思いますが、その答えは自分の中にあるようようです。
今までの人生によって決まるようですから、自分の生き方を冷静に客観的に振り返れば自ずとこれからの道も分かるはずです。
これは正に平等の審判だと言えますから誰に文句も言う事ではなく、自分が決めた道へ進むのですから、覚悟を決めなくてはなりません。 私から見ても非常に分かり易くて透明な仕組みだと思っています。


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