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2022. 8.12.Up Dated.
田舎暮らし

 最近は若い人たちが田舎に移住するケースが増えているようです。
DIYが得意な人は自然豊かな地にある古民家を買って自分で改造しているというYouTube動画も沢山出ています。
私の親戚にも海の見える場所に土地と家を購入し、そこで畑を作りながら無農薬野菜を自給しています。それが許される環境にあったということもありますが、都会で暮らしクリーエティブな仕事をしていた彼が、結婚を機に田舎への移住を決心したのはそれなりの理由があったからだと思います。
このようなケースは増えているようで、思い切って飛び込んでみたら充実した生活に変わったという声も多いようです。
私も自然豊かな所で暮らすのは夢の一つですが、現在の住まいは私の生まれたところでもあるので、出来ればセカンドハウスとして田舎暮らしをしたいと思っています。
1980年代にマルチハビテーションという考え方が広まり、従来の余暇を過ごす別荘から第2の生活拠点の構築という暮らし方が提唱されたことがあります。
勿論これには経済的な裏付けが必要とはなりますが、不動産業界でも従来の別荘販売という考え方からの発想転換が必要となった時代がありました。
残念ながら、この考え方は多くの人にとって実現可能ではなかった為に、その後の不動バブル崩壊で消滅しましたが、今それが復活しているようにも思えます。
但し、2つの拠点を持つというよりは、都会の拠点は賃貸に出したり、又は親の家を利用したりする等して、自分たちが田舎に住むという形が多いようです。
このような生活観の変化が見られますが、それはリモートワークの普及のせいという事も一つの要素にはなっていますが、人生観の変化が根底にあると思います。
何が人生観の変化をもたらしたのかを考えると、激動の時代だからだと言えます。
人は大きな変化を受けると、色々な面を見直して新しい対応に進むという行動に出ますから、激動の時代が引き金になったとも言えます。
勿論新しい生き方を始めるにはパワーも必要ですので、シニア世代では厳しいでしょうから、30~50代の人たちが中心のようです。
一方のシニア世代は過去に囚われ変化を望まない人も多いようで、現状を肯定し維持しようとする志向に傾きがちですが、これは変化に対応出来るパワーがない為ではないでしょうか。
口だけ肥えて行動に移せないというのは老人の悪弊ですが、これは必ずしもシニア世代だけのことでありません。
40代でも既に精神が老境に入ってしまっている人も居ますし、高学歴の人ほど精神が老い易いとも言われています。
どのような考え方にもそれなりに面白い所はありますから、物事を柔軟に捉え、常識や従来の価値観だけで考えなければもっと自由になれるのだと思います。


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