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2022. 5.27.Up Dated.
フラットアースについて

 以前にも取り上げましたが、地球は平面であると考えているのがフラットアース支持者です。
元々中世まではフラットアースが常識でしたが、ガリレオの地動説が登場してからは、地球は球体という考え方が広まっていきました。
当時それまで常識だった地球平面説を覆すのは大変だったと思いますし、地球球体説を懐疑的に見る人も多かったとはずですから、今日のように地球球体説が常識に変わったのは学校教育とマスコミの発達が大きな役割を果たしたと考えられます。
そして再びフラットアース論が台頭してきたのは、2017年頃の米国からです。フラットアーサーと呼ばれる人たちがネットに様々な投稿を始めたことで関心を呼びましたが、それでも米国では依然としてマイナーな存在で嘲笑の対象でした。
この考え方が勢いを増したのは2020年頃からで、地球はフラットかもしれないと考える人が増えていき、現在では少なくとも10%位の人がフラットアースを全否定はしていないだろうと考えられます。
誰が何をどのように信じるかは自由であり、他人に干渉される筋合いはありませんから、フラットアーサーを非難するのは逆に問題が潜んでいそうです。
仮にフラットアースが真実だという事になると、それまで与えられてきた知識は嘘であったことになります。
そしてその嘘を政府機関や学者を含めて皆で普及させてきたという事になります。
回りが信じられなくなりますし、政府や学者は一体何なのかという事になってしまいますので、実力行使がなくても政府は崩壊しますし、知識人の信用は地に落ちます。
換言すれば、クーデターの大きな要因にもなってしまいますし、社会上層部に居た人達は追放されてしまうかも知れません。
従って、既存組織がフラットアースを真実という認めることは、自分達の存在そのものを危うくしますからあり得ないことです。
それでもフラットアース論は勢いを増していて、ネット上ではフラットアースの根拠という物が沢山出されています。
今の状況は政府や社会上層部にとっては大変不都合なのですが、この論を弾圧は出来ませんから、せいぜいマスコミ等を使って嘲笑の種にするしかありません。
フラットアース論は最終的には社会を引っ繰り返してしまう可能性もある説ですが、既に止められる状況ではありません。
勿論教育とマスコミによってフラットアースは頭の悪い人の説だと即断する人も多いと思いますが、フラットアースを100%信じなくてもそうかも知れないと考える人たちが20%程度に達してしまえば社会の統制は大きく揺らぎます。
政府と役所・学者は詐欺師だったという事になりますから、フラットアースを信じていなくても、この考え方に同調する人は増えそうです。
そしてこれを契機にして過去の様々な悪行が露見してしまうかも知れません。
こう考えると、フラットアース論は支配層にとっては大変危険な思想なのですが、宗教でもなく社会体制の考え方でもないので、この論を弾圧する理由も根拠もないのです。
どうでしょうか、フラットアース論の真偽を考えるより、その影響力に注目して推移を見ていく方が随分と面白いのではないかと思います。
そして支配層にとってこれだけ危険な考えを有効に阻止できないという状況の考察も興味深いのではと思います。


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