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2022. 3. 4.Up Dated. |
相場の温度感 |
東証REIT指数の動きを見ていると、大凡1,800ポイント台が巡航相場だと思われ、同じく日経平均株価は2.6万円台ではないかと言えます。 東証REIT指数は1月初旬まで2,000ポイント台をキープしていましたので、約10%低下したことになります。 一方、日経平均株価が3万円台だったのは昨年9月までですから、株式相場の方が早めの調整になり、その低下幅も東証REIT指数よりはやや大きくなっています。 このように相場の変動を現象として捉えることは出来ますが、その背景や根拠となると曖昧です。 勿論色々な解説をする人も居ますが、普通に考えても納得できる内容ではなさそうです。 元々コロナショック禍で東証REIT指数が2,000ポイントを超える状態は不自然ですし、今年になってコロナ騒ぎが落ち着いてきているのに、相場が下がるのも変です。ロシア・ウクライナ問題という指摘もありそうですが、仮にこれが大事なのであれば、この程度の調整では済まないはずです。 疑問だらけの相場動向ではありますが、今後のREIT相場について考察してみます。 1,800ポイント台の相場を、お風呂の温度で例えればやや熱めの温度ながら快適に入浴できる状態とも言えます。1,700ポイント台は誰でも入れる快適な温度で、1,600ポイント台は少し冷めてきたと感じる状態ではないかと思います。 今後は1,700ポイント台に入ったり1,800ポイント台に戻ったりという状態が続けば通常の相場動向だと考えることが出来ますが、1,600ポイント台に下がれば相場が冷め過ぎるというリスクも考えなくてはなりません。 このように見ていくと、仮に東証REIT指数が一時的にしろ1,600ポイント台になれば警告だと考える必要がありそうです。 期末までに、このような動きになればREIT市場は大きな問題を抱えることになり、その後の外部成長や増資が失速しますし、ひいてはデットの調達も更に厳しくなると思われます。 これを避けるためには、再び2,000ポイント台の相場に戻らなくてはなりませんが、その為には鉛筆を舐めながら相場を作文しなくてはなりません。 このように相場を作文するとしても、最大でも前述のような範囲での動きなると予想されますが、万一1,600ポイントを切るようになれば、正にRED ALART状態に突入したと考えられます。 果たしてRED ALARTが点灯するのかは分かりません。推測としてはそうなっても不思議ではないと考えていますが、現実がどのようになるかは読めません。 このように大まかに見るのであれば、今後の相場の温度は十分予想できるのではないかと思います。 |
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