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2021.12.10.Up Dated.
混沌とした状況

 テキスト配布形式による投資家セミナーについて、今日からテキスト配布が始まる予定です。
テキスト配布形式でのセミナーは1年振りになりますが、今の状況では次回の予定も立ちません。対面形式でのセミナー依頼も来たのですが、この状況では今後の見通しも不透明なので、来年4月以降に再度検討しますと答えました。
何が不透明なのかと思う人も居られるとは思いますが、多くの人は不安や混沌とした状況に押し潰されそうな感覚になっている時もあるのではないかと推察します。
早くはっきりとした状況が見たいという思いが強いでしょうが、答えを外に求めても中々得られません。
今はネットを含めて流言飛語が飛び交っていますから、外部に答えを求めると益々不安が募ってきます。
流言飛語の類は、世間に平常心が保たれていれば通用しませんが、混沌としているときは影響を与えます。
逆に見れば、流言飛語が飛び交っているのは混沌としている為なので、今の状況を説明していることにもなります。
先日、ケネディクス・オフィス投資法人が保有物件の敷地の一部を道路拡幅用地として東京都に売却しました。
この時の価格が鑑定価格の26%アップになっていた為に、ケネディクス・オフィスの資産運用会社と東京都に問い合わせをしました。
東京都は問い合わせに驚いていました。 個別案件の買収価格等が外部に漏れたことなどなく、初めてのケースだそうで、その為に価格合理性について説明は大変難しいと担当者が答えていました。
価格の精査なしで買収を行ったようなので、恐らくそのような買収は今回だけではないと推測されます。
税金を使う買収で価格合理性がないのは問題ですが、外部に漏れなければ問題はないという認識だったのだと思います。
一般的に不動産売買で説明が出来ないのは、その裏に何かの理由がある為ですが、それらの理由については書類には残しません。 メモ書きのようなもので補完しますので、稟議が通れば破棄されてしまいます。
気になるのは買収に関しての裏の理由ですが、勿論確たることは言えませんが、不動産売買に関しては悪い理由だったり、不合理な背景があります。 私も現役時代に社内でそのようなケースを見つけ、社長にまで確認しました。当然理由は明確には明かされませんでしたが、言外に不法な勢力が関わっているという言質を得ました。
不動産売買では性善説は通用しませんので、不審な売買例から色々と推測することになります。
今回のケースも恐らく何か明かせない特段の理由があったのだと思いますが、東京都のような役所がかなり汚染されているのは明らかだと思います。
これも今の世相の一部ではないのかと考えても良いのだと言えます。


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