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2021. 9. 3.Up Dated.
政局の混迷

 菅首相が自民党の役員人事の変更と内閣改造を検討しているようです。更に菅首相の総裁任期も迫っていますから、自民党総裁選も近々行われるようですし、10月半ばには衆議院の任期満了による総選挙も行われる予定です。
これだけの政治イベントが予定されていながら、世間では盛り上がりもなく、また議員の来るべき選挙に向けての活動も目立ちません。
自民党総裁選については複数の立候補者がいるようで、常連の岸田氏の他にも高市早苗氏も出馬するようですが、ダークホースとして安倍氏の3回目の登場も噂されています。
これだけ盛り沢山のイベントが控えていても興味が湧かないのは、誰が自民党総裁になって首相になるかが問題ではなく、これからの日本をどのようにするのかという青写真がないことです。
コロナ問題を何時まで続けるのか、これによる人々の行動制限や経済活動制限をどの時期に解除できるのかという国民生活にとって深刻な課題に対する方向性が示されていません。下手をすれば、コロナ問題による自粛制限を永久に続けるつもりかも知れませんし、結果として統制型の社会に移行してしまうかも知れません。
今の政治家はこのような基本的な課題に取り組む様子がありませんので、私たちは将来像を示されないまま過ごすことになります。
このように見ると、今の政治は大事な機能を発揮していませんし、私たちの役には立っていません。
元々政治家のレベルはお寒い状態でしたから、今のような厳しい時期では役に立たないのは当然かも知れませんが、腑に落ちないのは、政治家自身が模索したり何とかしようともがいたりはしていないことです。
こうなると政治と国民は乖離してしまいますから、社会的機能の低下に陥ります。
今の政治家はコロナ問題を指摘して制限しかしませんし、これにマスコミが拍車を掛けていて、更には医者も自己の利益誘導の為にワクチンを勧めたりしています。
全く変な社会になっていますが、これを変だと思わない人も多い為にこのような状態が続いているようです。
正に「茹で蛙」状態になっていますが、見方を変えれば愚民政策を採っているとも言えます。
愚かな国民には制限と統制が必要で、物事が考えられない人々の為には誰かの考え方を浸透させる必要があるという古典的な共産主義の考え方です。
日本も知らず知らずに共産主義化していく方向になっていますが、これに気づいている人々と全く意識していない人々に二極化しています。
今の時期、共産主義と謳って活動すれば支持は得られませんから、主義は隠蔽して別の衣を着て働きかけます。米国の民主党もそうですし、欧州が課している制限も然りです。
勿論、日本もその一環に組み込まれていますから、制限と統制は今後も続けて強化していくことになるのは自明の方向です。
では、このような流れを阻止するにはどうするかですが、これは意外と簡単なのです。
多くの国民が変な社会だと認識して、自分の判断で行動を始めることです。
端的な例としては、少なくとも屋外ではマスク着用をしないことです。 勿論、このような人が多くなれば、マスコミは非難を続け、政治も更に統制強化に動くと思いますから、これにより皆の認識が高まります。
国民の70%以上が政治に従わなければ、政治は機能不全になって政権や政党が崩壊しますが、これらは既に必要な機能を有していないので、一度壊してから作り直さなければなりません。
日本は革命という手段を必要とせず、社会的同調性という方法がありますから、多くの人のマインドが変われば、流れが大きく変化しますので、これが一番現実的な方法ではないかと思います。


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