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2021. 8.20.Up Dated.
資格と肩書きの意味

 こういう時世なので、改めて資格や肩書について考えることにしました。
昨年から今年にかけて私が保有している資格等の更新期限を迎えたてので、果たしてその資格が必要なのかを見直してみることにしました。
その一つが不動産コンサルティング技能登録です。これは不動産に関するアドバイス業を業として営むときに必要な資格のようです。(宅建資格のようなもの)
私は、REITの分析情報を提供する仕事をしていますが、REITは不動産コンサルティング業の範囲ではなさそうです。逆に言うと、不動産コンサルティング技能登録者ではREITの専門的アドバイスや分析は出来ませんし、登録要件にも入っていません。 そんなことで、3月に更新期限を迎えたので、どうしようかなと迷いつつ、一応必要書類を送りましたが、審査完了通知が来なかったので、そのまま放置していたら失効してしまいました。 今の業務に支障はないですから、そのままにして協会側へ問い合わせもしていません。
もう一つが、不動産投資顧問業登録です。これは昨年10月に更新期限を迎えていたらしく、国交省の担当から、先日更新期限が切れているとの連絡がありました。 私は一般不動産投資顧問業登録ですが、これは実物不動産を対象としているそうで、信託受益権は業務範囲外とのことですから、やはりREITは不動産投資顧問業の範囲外です。このようにみると、何れもREITの分析と情報提供には直接関係がなさそうですから、必要なのかが疑問です。
私は、REITの分析と情報提供を20年程続けていますが、情報を受ける人やセミナーへ参加する人は、私の資格や肩書なんか気にしていないのでは思います。恐らく経歴も参考とせずに、発信している情報から判断されているだと思います。特にセミナーは内容的に満足できるか否かによって、次回のセミナーの参加が決まりますから、セミナー内容の出来が悪ければ20年間も続けられていないと思います。
このように考えると、私の仕事は資格や肩書・経歴は余り関係がなく、情報の内容と質によって判断されているのだと思います。更には私の話し方や風貌も関係しているかも知れませんが、これらは全て私個人の資質に帰属していますから、資格や肩書は役に立ってはいません。
本来、人と人の関係は個性の相互作用ですし、先ずその人の人物を把握し、好悪を感じ、話す内容の信憑性を判断します。 従って、肩書・資格は後付けの参考情報になりますからそれによって重みを増したりはしないでしょう。
尤も世の中には肩書や資格を偏重する人も居ます。 内容よりは、その人の背景を見ているだけですから、一次情報は重視されません。 ○○大学教授が言っているから本当だろう、マスコミで取り上げている専門家が言っているのだから真実だろうという見方です。 これでは自ら情報の判断力を手放していることになり、完全に他者依存型になっています。
このように今の時世は、自己の判断力を重視する人と他者に依存してしまっている人に分岐しているように感じます。これが二極化ではないかと思いますし、事の正否を自らで判断している人には学習効果がありますが、他者依存型は何年たっても変わりませんし、いつでも右往左往することになります。
こんな当たり前のことに気づかずに、マスメディアを信じ切ってワクチンを接種したりすると人も多いようです。本当に変なご時世だと感じていますが、私が生きている世界とは別のカテゴリーのように思いますし、又長年にわたって真っ当な世界で生きていられることに感謝したいと思います。


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