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2021. 7. 2.Up Dated.
バ-ゼルⅢとGCR(世界通貨改革)

 最近バーゼルⅢについて取り上げられる記事が増えていますが、これは金融機関の自己資本比率について定めたバーゼル銀行監督委員会(G10諸国の中央銀行総裁会議によって設立された組織)が出しています。
現在はバーゼルⅢに段階的に移行している時期で、過去に何度か完全実施が延期されていて、今は最終的には2028年初には完全適用される予定になっているようです。
バーゼルはⅠ ・Ⅱ ・Ⅲは金融機関の破綻による国際金融環境への影響を緩和するために都度強化されてきていますが、金融機関にとっては自己資本規制の強化が行われるために負担が大きくなっています。
今回バーゼルⅢが注目されているのは、2点の理由があります。

① 2028年初から直近の2021年6月末に前倒しされたとの情報が出ていること。
② 金保有についての規制が大きく変わった。

①は確定情報ではありませんが、過去に何度も延期されている為に、昨今の国際金融環境の不安定化に伴って前倒しされた可能性も十分もあります。
②については金がリスク資産からリスクゼロの資産(国債と同等)に変更されたことで、銀行が投資によって保有している金が自己資本として有効になったことです。
但し、金保有といっても現物でなくてはならず、ペーパー上で保有している金は対象となっていません。
ここが一番の注目点で、従来は金の現物を都度動かすのは不便なので、預り保管証のようなもので金取引を行っていましたが、これは従来のリスク資産と見なされるという事になっています。
金は重いですし、取引の都度金を動かすのは盗難リスクもありますから、ペーパー上での取引は合理的ですが、これが金保有としては認められないという事になります。
金預り保管証というものは、貨幣の最初の形(ロスチャイルドが始めたと言われている)で、 最初の頃は金預り保管証で取引されていたが、そのうち預かっている金を誰も取りに来ず、預り保管証だけで取引が行われるようになった為に、結局預り保管証が通貨となっていたという歴史があります。
この原始的な形を認めないという事に意味がありそうです。
簡略化すれば、不換紙幣(金等の現物との交換が保証されていない紙幣)はリスク資産という事になり、これがGCRの考え方と繋がっているという事なのです。
GCRでは金などの現物資産に裏付けされた貨幣のみが使われるようになりますから、この点で辻褄が合うのです。
少々考え過ぎではないかという見方もあると思いますが、GCRによって引き起こされるGESARA実施がポルトガルや中南米諸国で既に発表されていて、米国でも近いうちに発表されるという見通しがあることが背景にあります。
GESARAは世界209ヶ国が参加に署名していて、このうち23ヶ国が先行実施する予定になっているようで、この23ヶ国には日本も含まれています。
更にGESARAには多くの政策が含まれていて、これらは今までの世界を引っ繰り返すような内容を含んでいるのです。多くの人が注目しているのは、債務免除とUBI(ユニバーサル・ベーシック・インカム)ですが、これだけも世の中は大きく変化します。
このようにGESARAに関する動きが出ていることは、既にGCRが実施されていて、それと同じくしてバーゼルⅢも前倒しされたといいう見方があるのです。
何しろGESARAは驚天動地とも言うべき内容を含んでいますから、これを単に虚偽情報として片付けるのはリスクが高過ぎます。
従って、今はしっかりと耳を澄まし、目を凝らして世の中の動きを注意深く見ておかなくてはならない環境にあると思います。


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