コラムトップ
2020.11.20.Up Dated.
不思議な株高

 日経平均株価が11月17日終値で2.6万円を超え、その後も2.5万円台をキープしています。
この株高は、NY株式市場の動きに連動していて、直近のNYダウは29,483ドルと3万ドルが目前に迫っています。
即ち、日本の株高は米国の株式市場によってもたらされているので、根本となっている米国について考えなくてはなりません。
何故米国が株高なのかは簡単には分かりませんが、恐らくワクチン開発が進んでいることで、来年にはコロナウィルス禍が収まり経済活動が元に戻るという期待感だとも言われています。
確かにコロナウィルス以前は3万ドル直前にまで達したことがありますから、この水準を先取りしているという説明も成り立ちますが、私から見ればアバウト過ぎる考え方ではないとか思います。
米国の株式関係者がアバウトか否かはひと先ず置いといて、不確かな見通しでNY株式相場が上昇しているという点は押さえておく必要があります。
これに連動して日本の株価が動いている訳ですから、普通に考えれば今の株式投資はチキンレースになっているという考え方も出来ます。
仮にコロナウィルス禍が収まったとしても元の状態に戻るという考え方は楽観的過ぎますが、先を楽観視するというのが米国の特技ですから仕方ないとも言えます。
従って、日本の株式関係者が米国の見方に盲目的に追随するか、又は自らの見通しを織り込んでいくかの何れかになりますが、どちらに傾くのかは私には分かりません。

一方、REIT市場はどうでしょうか。 こちらは日経平均が上がっても依然として1,600ポイント台半ばで推移していて、比較的穏やかな動きなっています。
投資家心理としては無理をしないで、この相場水準を容認する姿勢ではないかと思われますが、こちらの方が冷静な動きだと言えます。
REIT相場がこのような動きに終始すれば、健全状態が維持されていると言えますから、投資家にとっては投資チャンスになります。
一時は日経平均に連動して動くようになって、REIT相場の不安定感が増しましたが、今のような動きが続けばREIT市場は安定した投資市場だと言えると思います。


Copyright (c) SYC Inc. All rights reserved.