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2020. 7.10.Up Dated.
REIT相場の回復度

 コロナショックからREIT相場がどの程度回復をしたのかを見てみます。
先ず、東証REIT指数の平均値(日次推移の平均)をコロナショック前(2020/1/6~3/.6)とコロナショック後(2020/3/9~6/30)を比較すると、2,167.64:1,616.65となり、回復度はコロナショック前の75%になっています。
次に、個別銘柄の投資口価格の日次推移を同じ期間で集計した平均価格では、251,832円:191,150円になり、回復度は75%と東証REIT指数と同じになります。
逆に見ると、REIT投資口は25%の含み損を持っていると言えますが、この含み損は約6年分の分配金に相当します。
平均値でみると以上の通りですが、個別にみると、投資口価格の回復度は51%(インヴィンシブル)~97%(SOSiLA物流リート)とかなり偏差があり、総じて宿泊施設銘柄の回復度が低く、物流倉庫銘柄の回復度が高いと言えます。
そこで、これらのデータを使い、保有している投資口の価格の回復度をチェックしてみて下さい。 平均値以上であれば、比較的コロナショックに強いポートフォリオという事になりますし、逆であれば弱いポートフォリオだとも考えられます。
平均値以下のポートフォリオになっている場合は改善の余地がありそうですから、下半期で投資口の入替等の措置も考えなくてはなりません。
更に進むと、これらのデータから割安になっていると考えられる銘柄を拾うという事も考えられます。
価格が下がっていますから、その分分配金利回りは上昇していますから、5.5%/年以上の利回りを確保するREIT投資も容易に実現出来る状態です。
その際気になるのは、価格の回復度ですが、私の見通しでは年内は現在の状態と余り変化なさそうですが、来年以降は平均で80%程度の回復度は示しそうです。
換言すれば、投資口価格の回復度は相場動向次第ですから、東証REIT指数が2,100ポイント台になるまでは100%まで回復しませんが、このような相場は大凡10年に1回訪れるものと割り切る必要があります。
相場が高止まりしていた段階で仕込んだ訳でなければ成績はもっと良いと思いますが、このようなデータから自らの成績をチェックしてみるのも面白いのではないかと思います。


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