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2020. 3.27.Up Dated.
REITの相場動向(その4)

 3月23日のREIT市場では東証REIT指数が反発し、取り敢えず1,600ポイント台まで戻りました。
私の事前の予想では、巡航水準と見做される相場水準は1,600ポイント前後から1,800ポイント台と見ていましたので、一応この水準まで戻ったことになります。
今週から買いに回った方も多かったと思いますが、一旦ここらで相場の流れを見て選別投資に切り替えるタイミングになりつつあると言えます。

次に今後の相場ボラティリティを予測すると、株式市場の先乱高下は続きそうなので、その余波を多少は受けると思われますが、REITに関しては株式市場よりは変動幅は小さくなりそうです。
そこで今後の選別投資手法が問題になりますが、これについては相場の流れを見ながらの組み立てになりますので、4月以降の相場の動きを見なくてはなりません。
最も影響の大きいと予想された宿泊施設銘柄では、
○ いちごホテルリートの次期予想分配金が、過去実績平均分配金比で▲36%減と発表
○ 大江戸温泉リートの次期予想分配金が、過去実績平均分配金比で▲20%減と発表
○ ジャパン・ホテル・リートの次期予想分配金が、未定に修正
宿泊施設銘柄の中では、最も変動賃料割合の大きいいちごホテルリートが36%減となるので、恐らくこの数字が上限の減少幅だと考えられます。
ジャパン・ホテル・リートは1年1期の決算なので、見通しが難しいことで未定としたと考えられますが、8月に発表する中間決算では、いちごホテルリートよりは多少減少幅が小さくなる程度と予想されます。
またオリンピックの延期が決定されましたが、3月に頒布したセミナーテキストの予想は、オリンピックの中止又は延期を前提にした予測になっていましたから、特に修正の必要はありません。

現在は個別銘柄の価格推移をトレースしていて、この動きの矛盾点を探っていますので、これらの分析を踏まえて今後の選別投資の組み立てを考えます。
REITトレンドニュースではもう少し詳しい解説を行っていますが、新たな分析結果を踏まえて詳細な解説は、ボリュームを含めてどのように配信をするかを検討中です。
投資家の皆様の負担をなるべく軽くする形での配信が望ましいのと、適切なタイミングが必要なので、遅くてもゴールデンウィーク前には発表するつもりで現在作業を進めています。
次の段階のREIT投資手法についてはもう少しお待ちください。


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