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2020. 2.21.Up Dated.
新型コロナウイルスの影響(その3)

 既に告知しておりますが、2月29日に大阪で開催予定しておりましたJ-REIT投資セミナーを中止することに致しました。理由は新型コロナウィルス感染拡大によるセミナー参加者の感染リスクを避ける為です。このような事態が生じるのではないかという懸念は、1月末頃からありました。
この時点で、REITへ影響が及ぶと考え、いくつかのシナリオの検討を始めると伴に、日本国内への感染拡大も想定しました。 この想定だと、宿泊施設だけでなく商業施設にも影響が及ぶので、その影響度をどう見るかについての分析も行い、同時に対応策も考えました。
このような新しい事態を想定した内容を発信する必要がありますので、セミナーは中止しても、テキスト資料の配布を行うことに決めました。(資料配付についていは後日告知します)
私のセミナーでは、テキストは毎回A4版30頁以上、添付資料も10種類以上のボリュームですから、テキストと資料を見るだけでもセミナー内容の大半が理解できるようにしています。
その為配布したテキストと資料は、理解を深める為にも、再度読み返して下さるよう毎回セミナー時にお願いしています。今回も同様のボリュームになっていますので、皆様の判断の一助になると確信しています。

新型コロナウイルス問題は日々事態が進展していて、今後どれだけの影響を与えるのかは定かではありませんが、私は今回ワーストシナリオを前提にした分析を主としています。 (ベストシナリオならば、REITへの影響は最大で半年程度で終わる一時的な収益減でしかありませんので、循環変動と考えても良いかもしれません)
ワーストシナリオだとマクロ経済にも大きなダメージを与えますが、新型コロナウィルス問題は、時期は分かりませんが、何れは間違いなく終息しますので、ここからの回復力が鍵になります。

一方、影響が長期化するのは政治の分野になります。 今回の緊急事態対応では政府の危機管理能力の弱さが露呈しましたが、この根本原因は当事者の人的能力の弱さにあります。
平常時ならば兎も角としても、緊急事態では当事者が備えている本来の能力によって状況も変わり、結果も左右します。
敢えて言えば、日本の政治家には緊急事態に対応できるような人材は居ないという事になりますから、これを国民がどのような考え、次の選択に繋げるかによって混乱度が異なります。
勿論多くの国民が直ちにこのようにストレートに考え行動することはありませんから、混乱が起こりますし、その期間がどのくらい続くかは分かりません。
視点を換えると、肩書がそのまま通用しない社会に変わるまでの変革プロセスだとも言えますので、これから起こると予想される社会変革は長く続くのではないかと思います。


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