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2020. 2. 7.Up Dated.
新型コロナウイルスの影響(その2)

 新型コロナウイルスの情報は日々更新されていて、今後どれだけの感染者数になるのか、中国以外での感染爆発があるのか等、確たる情報が得られません。
これから予定されているセミナーでREITに対する影響に絞って説明するつもりですが、前提となる情報が刻々と変わっているので、日々アップデートが必要になっています。
この件について私のセミナーでは、用途別の影響度、収益減少率、本件終息後の巡航状態等について解説しますですが、最も気になる点は終息の時期です。
私の見立てでは、早ければ2020年上半期中、最も遅いのが2021年上半期中です。
当然ながら、終息時期が遅れればオリンピック開催に影響が出ます。
現時点の情報では、中国以外の感染は27の国と地域に及んでいて、感染者数は275人とされていますが、国によって医療インフラの違いがありますから、実際の感染地域と国はもっと多いと考えられます。
国別の感染者数では日本が最多になっていて、流行のピークはこれから先になると思われますので、中国以外で感染爆発するのは日本が有力だと思われます。
日本政府の対応は他国に比べると生ぬるいようなので、国際社会から見て日本が危険視されてしまうのも時間の問題かもしれません。
このように見ると、オリンピックどころではないというのが常識的な見方になってしまいますから、日本にとっての影響は中国に次いで大きくなってしまいます。
ウィルスの拡散と感染は止められないという前提に立てば、別の角度から日本の状況を考える必要があります。
先ず日本の危機管理能力の脆弱さが露呈します。 平時と異なる異常事態での危機管理は属人的要素が大きくなりますから、判断すべき人間の資質によって事態は大きく変わります。
仮に日本で感染爆発が起これば安倍政権は持ちませんし、それ以上に政府・国会・議員に対する国民の不信感が高まってしまいますから、日本は政治的な混迷状態に陥ってしまう可能性があります。
先進国の中では、日本の政治が最も安定した状態だと思われていましたが、この事によって他国と同じような政治的混迷に入ってしまうとも言えます。
仮にこうなった場合REITはどうなるのかという心配もありますが、REITの中には一定の防御手段を持った投資法人もありますので、それらを駆使して前述した期間を凌ぐことが出来ます。
従って、REITに関しては最悪の状態は想定されませんので、REIT投資家は慌てる必要はありません。 REITは今後の事態を推移を見ながら、段階的に手を打てば防御出来ますので、何れは具体的な防衛手段についても提言したいと考えています。


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