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2019.11. 8.Up Dated. |
ベスト・シナリオはあるのか? |
REIT相場がじりじりと上昇しています。9月の月間売買高が3兆円を超え、恐らく10月も同様の水準だと思われますが、この勢いが何時まで続くかが気になります。 投資家の中には未だ十分伸びる余地があると考え、REIT投資を展開する人も居られると思いますが、このような時期のREIT投資では、銘柄の選別より相場観の方が重要になります。 今年に入ってのREITの動きは、全ての銘柄の投資口価格が一律的に上昇するという単純な相場動向を示していますが、従来は銘柄によって投資口価格の動きに偏差があるという状態でした。 従来の動きであれば、銘柄選別能力によって投資利益が上下しますが、現在のような状態では何よりも相場観が決め手になりますので、REITの相場観について解説します。 「ベスト・シナリオとは?」 現在の相場状況でREIT投資を行う為には、ベスト・シナリオがあるという前提が必要になります。 このシナリオは、東証REIT指数は今後も続伸し、2,500ポイント位まで達するという見方になります。 そしてこのシナリオが続く期間は、来年の東京オリンピックから米国大統領選挙までと想定することになります。 仮にこの想定が現実化すると考えれば、相場上昇は来年の秋まで続く事になりますから、今は強気で行けるという事になります。 恐らくこれがベスト・シナリオだと考えられますが、果たしてこのシナリオに合理性・妥当性があるかが問題です。 「資金の流れによって決まる」 冒頭に書いたように、REIT市場の月間売買高が3兆円を超えていますが、過去のデータをみると、2兆円が上限でしたから、ここ数ヶ月間の資金増加は、従来とは異なった性格の資金が流入していると考えられます。 それはズバリ海外の短期筋の資金ですから、流入するのも流出するのも早い資金です。 そこで、このような短期資金の流出の予測が重要になりますが、海外の短期資金の流出の要因は色々と考えられ予測不可能です。 こうなると、ベスト・シナリオとは、この短期筋の資金がある程度REIT市場に定着するという見方が必要になります。 短期投資が長期投資に切り替わるという事も無くはありませんが、それにはもっと長い期間が必要となりますから、前述した来秋までの一年間では切り替わる可能性は低いです。 以上から、ベスト・シナリオとは全てが順調に推移して、投資家が利益を得られるというストーリーですから、投資の世界では夢物語と考えるが普通です。 |
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