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2018.12.14.Up Dated. |
11月のREIT投資口売買動向 |
11月の投資部門別売買動向が発表されましたが、これを見ると11月の取引は特異とも言える状況になっています。 上のグラフは2018年の投資家別売買差引(金額ベース)の推移を表しています。 11月の取引は外国法人のみが買い越しで、その他の国内投資家勢は全て売り越しになっています。 このような取引になったのは2014年まで遡っても例がありません。 また買い越し常連の証券会社(自己取引)が大幅な売り越しになったのも過去5年で例がありませんから、11月はまさに特異な取引になっていると言えるのです。 このグラフに表示されている東証REIT指数は月間平均値なので、下半期は穏やかな動きになっていますが、日次でみれば11月は1,800ポイント超になった日が5営業日あります。 但し、前回も解説したように、東証REIT指数の動きで相場をみるのはもはや妥当ではありませんから、ここでは投資家の取引内容について触れます。 11月の取引をみると、市場全体では売買高は前月比で20%増の2.13兆円に達していて、この数字は今年では最大です。 次に投資家別にみると、 外国法人 取引シェア 50%、売買金額 前月比21%増、超大幅買い越し 証券会社 取引シェア 22%、売買金額 前月比32%増、大幅売り越し 金融機関 取引シェア 8%、売買金額 前月比15%増、大幅売り越し 国内個人 取引シェア 8%、売買金額 前月比 2%減、大幅売り越し 投資信託 取引シェア 7%、売買金額 前月比 12%増、大幅売り越し となっていて、前月比の取引高が増えたのは、証券会社、外国法人、金融機関、投資信託の順になっていて、唯一国内個人だけの取引高が減少しています。 証券会社は大幅に売買高を増やしていますが、取引結果では大幅売り越しという従来の投資パターンとは明らかに異なっています。 国内個人は、これだけ活発な取引の中で売買高を減らしていますから、相場に危険な臭いを感じているのかも知れません。 恐らく12月もREIT市場では同じような取引が続いていると考えられますので、これからの相場の読み方は大変難しくなりますから、それなりに準備して備えておく必要がありそうです。 |
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