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2018.10.26.Up Dated.
10月のREIT相場



10月は国際状勢の影響によって、株式市場の変動が大きくなりましたので、日経平均株価と東証REIT指数の推移を比較してみました。

上のグラフを見ると、東証REIT指数(緑線)に比べて日経平均株価(赤線)の動きが大きいことが分かりますが、10月(10/1~10/25)の日次合計騰落率を見ても、
日経平均株価・・・▲12%
東証REIT指数・・▲2%
と明らかに日経平均株価は大きく下がっています。
一方、東証REIT指数の10月は低下傾向ではありますがその幅は小さいのでインカムゲイン投資商品の特徴を表しているともいえます。
一方、JGB10年債利回りも、10月は変動が大きくなって合計騰落率は▲9%になりますが、日次の推移を見ると、明らかに日銀の介入があり、上昇した利回りを戻す動きになっています。
結局10月のREITは株式や国債よりも変動が小さいという事になりますが、これがREIT市場の特性という見方も出来ます。

次に3つの指標の相関度をみると、
東証REIT指数 日経平均 JGB10年債利回り
東証REIT指数   0.5495 0.1415
日経平均     0.4382

この表ではREIT指数と日経平均株価に若干の順相関が認められる程度なので、それぞれ独立した動きになっているとも言えます。
元々2018年の東証REIT指数の推移は、日経平均株価に比して変動幅が小さく安定した動きになっていますが、それは投資市場が大きく変動した時も変わらないというのがREIT市場の特徴だとも言えます。
このような特徴を見れば、投資家のREIT注目度が高まるという見通しもありますが、REIT市場のプレイヤーは限定されていて、REIT投資経験のない投資家の新規参入は難しいので、短期では現状と変わらないと見ることが出来ます。


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