◇コラムトップ |
2018. 8.17.Up Dated. |
REIT関連の取材について |
ここのところREIT市場の見通しや市場の状態についての取材が増えています。 尤もどの雑誌もREITを取り上げるタイミングは同じようで、季節的に集中します。 夏は株式市場も今一つ冴えないので、こんな時期はREITで特集を組もうという事なのかもしれません。 こういう投資関連雑誌は、僅かなページ数(2~3ページ程度)で、初心者向けにREIT投資の薦めを書くと流れになります。 しかし前回のコラムでも説明したように、REIT投資は初心者には難しいものです。更に必ずお薦めの銘柄をいくつか挙げて下さいという依頼があり、その銘柄を選んだ理由を簡単な説明で書かなくてはありません。 銘柄を選ぶ根拠が最も重要で、この説明とその理解がREIT投資の肝になると言っても過言ではありません。 そして実際に資金を投入しようとすれば、自らの投資態様と投資金額によって選ぶ銘柄も変わってきます。 仮に投資資金20万円程度で始めようとすれば、買える銘柄は2~3銘柄になりますが、この金額では市場評価の高い銘柄には手が届きません。 そうなるとやや市場評価の劣る銘柄の中から利回りの高い銘柄を選ぶことになりますから、相場の変動によっては配当金を上回る投資口価格の下落もあり得ます。 勿論、長期で保有すれば投資口価格が戻る可能性は十分ありますが、それまで我慢出来るかという問題があります。 投資雑誌を読んで投資を始めようとする人の多くは、値上がりしたら売却しようという目的で購読するのでしょうから、値上がり益を目的とするなら株式投資の方の可能性が高くなります。 REIT投資をする時は最低でも3年間はそのまま保有する前提が必要ですから、短期保有では銘柄選びもかなり変わってしまいます。 私も投資家セミナーで短期保有投資についても簡単に触れることはありますが、参加者の反応はあまり良くありません。(興味が薄いのかも知れません) 勿論中には短期投資で利益を得ている方もいるようですが、そのような人は動かす資金が桁違いに多いようです。 個人としては巨額とも言える資金を動かす人が、投資雑誌を参考にしているとは思えませんから、雑誌のターゲットではなさそうです。 このように考えると、REIT投資の特集のターゲットは、短期投資ではなく、長期投資が出来る方を前提とすることになります。 その為には、ある程度詳しい説明が必要になるので、限られた紙面では無理になります。 結局は中途半端な形でREIT特集を組むことになってしまうのが現実だと思います。 |
Copyright (c) SYC Inc. All rights reserved. |