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2017.12. 8.Up Dated.
個人投資家の投資口売買動向

  2017年6月 2017年7月 2017年8月 2017年9月 2017年10月
売り単価 154,111円 159,165円 167,918円 159,636円 94,207円
買い単価 163,794円 159,498円 160,235円 149,741円 100,143円
東証REIT指数 1,737.62 1,667.47 1,691.51 1,663.87 1,640.83
 
前月末の平均単価 5月末時点 6月末時点 7月末時点 8月末時点 9月末時点
既存銘柄 268,000円 260,170円 262,160円 259,555円 254,242円
新興銘柄 188,014円 187,368円 186,900円 185,850円 188,555円
AA格を除く24銘柄 158,008円 159,160円 159,920円 159,530円 159,866円


上の表は、REIT市場での「個人投資家」の売りと買いの取引単価(取引金額/取引口数)の月別推移です。
比較のために、前月末時点の平均投資口価格を既存銘柄(30銘柄)、新興銘柄(29銘柄)、AA格を除いた24銘柄(これらは主に下位銘柄に属する)に分けて表示しています。
簡単に言うと、個人投資家は上記のどの群の銘柄を中心にして売買しているかを探ることになります。

概観しただけで分かるように、個人投資家の取引単価はAA格を除いた24銘柄の単価に近似になっていますから、主としてこの群の銘柄を主たる売買対象としているようです。
AA格を除くという意味は、AA格銘柄は日銀の買入対象になっていますから、比較的値動きが小さく、且つ投資口価格の水準も高い為に分配金利回りも低くなっていることで、個人投資家にとって面白みが少ない銘柄を除外することです。
この表からも、個人投資家は分配金利回り志向でAA格銘柄を除いた24銘柄を主たる売買対象としていることが分かりますが、投資法人が発表する投資主構成比率を見ても、圧倒的に下位銘柄の保有比率が高くなっていますから、市場での売買だけでなく保有という点でも下位銘柄をターゲットとしていると言えます。

所が、10月の単価を見ると、極端に低い単価になっていて、下位銘柄の中から、更に選別し絞り込んだ取引していると考えられます。
具体的にどの銘柄を取引しているかは分かりませんが、恐らく分配金利回りの高い下位銘柄を再選別して、保有する銘柄と売却する銘柄に分別しているのではないかと推測されます。
11月の売買動向は近日中に公表されますから、この動きが一時的なのか、それとも継続性のある動きなのかは分かると思いますが、個人投資家がこのような売買動向を持ったことで、下位銘柄のサバイバルが本格化する引き金になるかも知れません。
仮に個人投資家の売却対象銘柄になってしまうと、他に買い支えてくれる投資主体はありませんから、非常に厳しい状況に陥ります。
その結果として、身動きが取れなくなる状態にもなりますから、下位銘柄に属する投資法人は、これからが正念場になるかもしれません。


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