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2017. 8.11.Up Dated.
REIT相場の変動(2)

 東証から7月の投資部門別売買動向が発表されました。
7月の投資家別売買動向をみると、予想したように個人投資家の売買が大きな変化を示していました。
個人投資家は取引市場では大幅売り越しの常連で、多い月では取引金額で400億円の売り越し、少ない月でも100億円以上の売り越しを続けています。因みに、前月は104億円の売り越しになっていますが、それが7月は54百万円の買い越しに転じています。買い越し額は小さいものの、前月に比べると取引金額の傾向に110億円の差が生じていますから、これにより相場の動きが変化したと考えられます。
投資家別の日々の売買の動きは分かりませんので、推測にはなりますが、恐らく東証REIT指数が下がり始めて1,650ポイントに近づくと個人投資が買いに回り始めたと考えられます。
7月のボトムは14日の1,620.38ポイントでしたが、この水準では個人投資家は大幅買い越しになったと考えられます。
それを見て機関投資家も買いに回り始めたことで、東証REIT指数は反転し月末には1,700ポイント台を回復しましたが、上昇すると今度は個人は売りに回り始め、再び相場は調整され、8月直近では1,700ポイント以下になったと考えられます。

この相場の流れから、当分の間、東証REIT指数の水準は1,650ポイント前後~1,700ポイント未満で動くと想定されます。
7月の売買動向からみると、個人投資家が相場の下支えになりますから、特別な事態が発生しない限りは1,600ポイント以下になることはなさそうですので、比較的安心して取引が出来る環境だと言えます。
更に今後も上記のレンジで何度かの振幅がありそうですから、個人投資家は引き続き相場の動きに注目しておく必要がありそうです。
またREIT相場を大局的にみると、投資家によって投資判断基準が異なっていて、相場変動にスタビライザー機能が働くようになっていますから、かなり熟成したのではないかと思います。
このようなガバナンス機能がはっきりとビルトインされるようになれば、REIT市場はかなり健全な市場になったと言えるのではないかと思います。


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