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2017. 6.30.Up Dated.
NISAとREIT

 REIT相場の動向をみると、直近の東証REIT指数が1,700ポイント近くまで調整が進行しています。
この水準は、投資家セミナーで解説したように、第2段階の巡航水準に向けた動きで、依然として緩やかな調整局面が続いているという事になります。
一方、相場調整の進展と伴に、予想分配率が上昇してきていますから、REIT投資のタイミングになりつつあります。
このような局面で、どのような考え方で拾うべきかはセミナーで解説しましたが、個人にとって長期投資の一つであるNISA投資でも、REITをターゲットに出来るようになりつつあります。
但し、NISAの枠(120万円/年)内では単年度でポートフォリオを作るのは困難なので、複数年に亙って拾っていくしかないという問題があります。
一応NISAの非課税期間は5年ですが、ロールオーバーによって更に5年間延長できますから、10年計画でREIT投資を行うことも可能ですので、長期の視点でREITを組み入れる方法も有力です。
但し、これだけ長期に亙れば、市場の変動によって投資口価格が動きますから、配当率が良くても価格が下がって元本割れを起こせば投資の魅力は半減します。
従って、購入時点の価格の下振れリスクを小さくするのが最も確実な方法ですが、これは簡単ではありません。
NISA投資で直接REITを購入したいという人も居られると思いますが、具体的な銘柄選びと、その銘柄をどの程度の価格で購入すれば良いかという2つの問題が難しいのです。
これが分からない為に投資信託を購入する人が多いのも現実だと思いますが、他人任せの投資では納得できないという考え方もあります。
そこで、NISA用のREIT投資ガイダンスを作ろうと考えていますが、何しろ5~10年の投資期間になるので、不確定要素が多いのが難問です。
それでも少しずつ整理を始めていて、ガイダンスを作成する予定です。出来上がりましたらネット配布を検討しています。
有料になりますので、誰でも入手できる訳ではありませんが、金額はなるべく低く設定したいと考えています。
個人の投資には有力なガイダンスが少なく、自分で考えるにしても参考となる資料が殆どないのがREITの実態ですが、それだけREIT投資は難しいという事かも知れません。
それでもREITに直接投資している個人は延べで60万人以上に達していますから、チャレンジしている個人も決して少ないということが、REIT投資の魅力を物語っているとも言えると思います。


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