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2017. 3. 3.Up Dated. |
投資市場への警鐘 |
米国の株式相場が上昇し、これに連れて日本の株式相場も上昇していますが、冷静に考えれば「何故?!」と思われる人も居らっしゃると思います。 米国のトランプ政権の政策によって世界経済が良くなるという根拠はなく、逆に貿易摩擦が増大するというのが普通の見方です。 それにも増して、トランプ政権は最大の世界の不安定要素になっていますから、今の投資市場は楽観的過ぎるとも言えますが、私に言わせれば「自棄(ヤケ)」になっていると思います。 これと似た状況は不動産バブルの時にありました。多くの人が「おかしい」と思いつつもバブルが進行していき、その結果は皆様御存知の通りです。 実はこの不動産バブル時にごく少数の人が難を逃れました。 それはバブル最盛期に不動産を処分し換金して、その資金を持って海外(アジア)に居を移した人たちです。彼らはバブル崩壊を海外で見ることで混乱を避け、日本国内が小康状態になると戻ってきました。 このような行動は賢いとは思いませんが、唯一バブル最盛期に見切った見識は鋭いと思います。 翻って、今日の投資市場を冷静に見て、不安が募っている人も居ると思いますが、今後起こると予想される変動から完全に逃れる術はなさそうです。 唯一言えることは価格変動によって投資利益を得る投資は早めに手仕舞いをする事ですが、待避した資金をどうするかが問題です。 色々な通貨に分散しておくという人も居るかもしれませんが、こういう時は確実に得られる利益を考えます。 選択肢としては、配当金が確実に得られるREITになりますが、こういう時の銘柄選択は超保守的にしておく必要があります。 分配金利回りは低くても、安定していそうな投資法人の投資口を購入して確実に年2回の分配金を受け取る投資です。 勿論マイナス変動があれば投資口価格も下がりますが、一定の分配金は確実に得られますから、分配金額だけを見る投資になります。 直ちに、このようなシフトをする必要はないと思いますが、少なくとも2017年の最優先課題という認識を持つのが賢い投資だと言えると思います。 |
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