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2016. 6.10.Up Dated. |
6月の投資口市況は要注意? |
6月23日に英国でEUに残留するか離脱するかを問う国民投票が実施されます。 勿論残留となれば特に変動要因にはなりませんが、仮に離脱となるとREITへの影響も考えなくてはなりません。 REIT市場での外国法人の買越しは2月からの4ヶ月間で約3,000億円には達していると推測されますが、そろそろ潮目が変わるタイミングになっているので、ここに英国のEU離脱が起こるとどのような影響が出るのかが問題です。 為替市場ではポンドの価値が下落するでしょうから、相対的に円高に振れるのでREITにとってはマイナス要因となります。 更にユーロに対する影響もあるでしょうから、再び円高が加速する可能性も否定できませんから、最悪のケースではREIT市場から一斉に海外資金が引き揚げられるリスクもあります。 逆に、英国経済の先行不安とEUの弱体化を懸念して、日本への投資ポジションが増えるという可能性もありますから、一方的なデメリットだけではなさそうです。 但し、この問題はREIT市場より株式市場の方の影響が大きいでしょうから、先ず株式市場の反応を見てからという事になりますので慌てる必要はありません。 4ヶ月間で3,000億円分の買越しを行った外国法人は出口を探している状態ですから、ショックが走ると狼狽売りもあり得ますし、海外マネーのREIT投資への投資態様の変化のきっかけにもなります。 従来でしたら、REITにとってそれ程大きな問題ではなかったと考えられますが、日本のマイナス金利に反応して外国法人が大量に買い越している時期ですから、国内投資家に比べると英国の国民投票結果への感応度も高そうです。 更には、2月から外国法人の大幅買越しに対しては国内投資家の多くは売越しで応じているので、マイナス金利に反応した外国法人にとって見込み違いにもなっています。 こういうタイミングでマイナス材料が出ると相場が崩れる可能性が高いですから、6月は特に要注意ではないかと思います。 |
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