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2016. 4.15.Up Dated.
3月の投資口取引動向

 3月のREIT市場の売買動向が発表されました。
東証REIT指数の動向からみて、2月の売買動向と大きな変化はないだろうと予想していましたが、やはり投資家別の売買動向は前月と大きくは変わっていません。
月間売買金額は前月比で11%減少していますが、それでも2.5兆円と前月に次ぐ大商いになっています。
投資家別の内容を見ると、証券会社の買越額が前月比で18%増加しましたが、2月に超大幅買越しになった外国法人は29%減少しています。
一方、前月売越した金融機関・投資信託・国内個人は、3月も同様に売越しとなっていますが、売越額はそれぞれ38%、27%、25%減少しています。
これらから、相変わらず積極的に買っているのは証券会社(自己取引)だけですので、何とか相場を引き上げようとしている姿勢が見て取れます。
証券会社がこのような投資態様を取るのは、政策協調姿勢の表れでしょうが、こういう時に政権と当局に恩を売っておきたいという事なのでしょう。
従って、今夏の参院選までは、証券会社は政権へのダメージを少なくするために、買越しを続けるかもしれませんが、その後は要注意です。
高値で抱えた投資口は、日銀に売り渡すことで損を避ける考えでしょうから、この辺は暗黙の了解で進んでいますが、何時までもこんな売買を続けてはいられません。
株式の方は日銀の買入効果が剥落していて、本来の相場形成になっているようですが、REITは依然として影響を受けていますから、本来の相場形成に移行する際の調整局面には要注意です。
無理に相場を引き上げればそれだけ反動も大きいですから、今年の下半期はそのような事態も想定しておく必要があります。
株式市場に比べて比較的規模の小さいREIT市場は操作し易いということで、こうした政権の思惑によって弄られるのは面白くありませんが、結果さえ出せば良いとしている安倍政権の下では仕方ないとも言えます。
昨今、人品骨柄の卑しい人間が社会の上層部に集まっているような気がするのは私だけでしょうか。

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