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2016. 1. 8.Up Dated. |
年明けの相場動向 |
前回に日銀の資産買入について書きましたが、年明けからの投資市場は株式市場が5日連続して下げて日経平均は1万7千円台まで下落し、東証REIT指数も8日には1,682.84ポイントまで下がりました。 日銀は6日を除いた4日間に12億円ずつREITを購入しましたが、REIT相場を維持することは出来ませんでした。 元々日銀のREIT買入と東証REIT指数の動きには相関関係がありませんから、当然の結果だとも言えますが、日銀は面子が立ちません。今のところは、投資家は日銀が期待したような動きを見せませんが、このままでは意味のない対策になりますから、何らかの方法を考えなくてはならないでしょう。 然しながら、これと言った有効な方法はないので、取り敢えず国債相場の利回り低下を加速させて、直近では10年物国債利回りを0.240%まで下げました。 こういう一連の動きを見ていると、黒田総裁の神通力も通用しなくなったとも言えますが、このままでは日銀総裁に就任した意味もありませんから、焦りによって何か考えるかもしれません。 経団連等は今は非常時と気色ばんでいますが、一般の感覚から乖離しているので余り響きません。日銀総裁も経団連会長も自分達によって世の中が動くべきだと考えている節がありますが 肩書が頼りの人間にそんな力がない方がまともな世の中だと言えるのではないでしょうか。 私の狭い知見ではありますが、REIT投資を行っている個人も、もっと幅広く、且つ冷静に事態を見ていると感じます。 昨年夏の専門家向けセミナーでも感じましたが、出席者から自分達の経営陣ではセミナー内容を理解する事が出来ないという声もいくつかありました。 若い世代は何とか知識を吸収して実務に活かそうという意欲がありますが、上層部に行くと、今までの経験だけを頼りにしているという事のようですが、過去の経験だけで何とか出来る程の世の中は甘くはないと言えます。 確かに経験は大事ですが、その経験を土台にして常に知識を吸収し、考察を加えて進化しなければ、年寄りの戯言になってしまいます。 翻って、私自身を見ても戯言と取られるようなレベルに収まってしまえば、この仕事は止めなくてはならないと考えています。 その日が何時来るのか分かりませんが、私自身は常に進化していきたいと思っていますので、REIT関係者にとって迷惑かも知れませんが、なるべく長く続けたいと思っています。 |
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